ころっこ

Open App
3/19/2024, 11:16:05 PM

『胸が高鳴る』

「あなたの書くお話が好きです」

SNSで知り合った、うんと年下の友人は、大切なことを打ち明けるみたいにその言葉を言ってくれた。
誰かにとっては取るに足らないことかもしれない。
でも、心の柔らかいところがありがとうって叫んでいた。

胸が高鳴る。

3/19/2024, 3:03:07 AM

『不条理』

世の中は、不条理だ。
努力は報われないし、正直ものが馬鹿を見る。
それでも、だからこそ、ハッとするような奇跡がごくまれに目の前に現れる。

例えば、僕と君との出会いみたいな。

3/18/2024, 1:03:20 AM

『泣かないよ』

君と永遠にお別れしなくてはならないと分かった時、僕はとてつもなく絶望したんだ。
だけど肝心な君の方は、僕を気遣って笑っていたね。
会えなくなってもあなたの心の中で生き続ける、生かしてちょうだいと笑って言ったね。
いなくなってしまった人の意思を想像して心の拠り所にするのは、残された人のエゴだと思う。
それでも君が願ってくれたことはほんとうだと信じたくて。
君が伝えてくれたことを食べて、生きていくと決めた。

だから、泣かないよ。

3/16/2024, 9:47:37 PM

『怖がり』


彼が僕より怖がりなのは知っている。

だけど怖がる様子を僕に見せないようにしているのも知っている。

「好きな子の前で格好つけたい」なんて、何気なくこぼしたことを僕は忘れられないし、彼のプライドに、実際に守られてきたのは紛れもない事実だと思う。

だからさ。

怖い映画を観る時くらいは、強がらなくていいよ。

そっと手を握るとちょっとびっくりしたみたいにこちらを向いた。
僕が自分からスキンシップを求めることは少ないもので。

「……こうすれば、心強くないですか」

誰が、とは言わずにそう告げると、隣でふっと小さく笑う声が聞こえた。





3/15/2024, 10:29:29 PM

『星が溢れる』

ずっと不思議だった。お前の瞳はキラキラしてる。どうしてだろうって。
今日、愛してるよと告げたら気付いたんだ。
瞳の中に星がたくさんあることに。
「僕もです」
お前が言った瞬間に、瞳から星が溢れ出した。

Next