ころっこ

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10/2/2024, 12:13:41 PM

『奇跡をもう一度』

僕はどうしようもなく運が悪かった。
何をしても努力以外のところで蹴つまずくようなことが続き、人生ずっといいところなしだった。
そんな僕に起きた一度目の奇跡は、君と想いを通じ合わせたことだ。これだけで他の不運なんてどうでもよくなるほど幸せだった。
二度目の奇跡は今願うよ。
永遠の眠りから目を覚ましてくれ。
頼むからもう一度。
奇跡をもう一度。

9/23/2024, 10:16:29 AM

『ジャングルジム』

幼い頃、彼は公園のジャングルジムのてっぺんが好きでよく登っていた。するすると軽やかに登っていき、細い鉄の棒にしばらく腰掛けて遠くを見るのだ。
対して僕は臆病で、てっぺんまではいつも行けなかった。だけど彼の近くにいたくて、真ん中あたりまで登ってしっかりと柱を握りながら、平気なふりで希望に満ちた夢の話を聞いていた。

本当は、勇気がほしかった。
同じ景色が見たかったんだ。

「一緒にてっぺん取ろう。お前とならできる気がするんだ」

大人になった彼は相変わらず眩しかった。
差し伸べられた手を見つめて僕は目を細めた。

「僕もそう思う」

握った手のひらは熱くって、鉄の匂いがよみがえるようだった。

8/9/2024, 5:55:10 PM

『上手くいかなくたっていい』

すべてが上手くいっていたのなら、今ここに私はいないし、出会えていなかった人がいる。
それは寂しいことだから。
これからだって上手くいかなくたっていい。
歩んだ道こそ光る。

8/7/2024, 3:53:59 PM

『最初から決まってた』

吸い込まれそうな大きな瞳。
よく変わる表情。
クールに見えて秘めた情熱がある。
努力家だけどそうと見せたがらない。
警戒心が強いのに一度気を許すととことん優しい。
俺と目が合うとはにかんだように笑う。

君に恋に落ちることなんて。

最初から決まってた。

4/1/2024, 6:11:28 PM

『エイプリルフール』

八歳児に「今日は人を楽しませる楽しい嘘ならついていいんだよ」と教えたら、新幹線が通り国と国とを繋ぐ、架空の橋の建設計画を話してくれたよ。

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