3/18/2024, 1:03:20 AM
『泣かないよ』
君と永遠にお別れしなくてはならないと分かった時、僕はとてつもなく絶望したんだ。
だけど肝心な君の方は、僕を気遣って笑っていたね。
会えなくなってもあなたの心の中で生き続ける、生かしてちょうだいと笑って言ったね。
いなくなってしまった人の意思を想像して心の拠り所にするのは、残された人のエゴだと思う。
それでも君が願ってくれたことはほんとうだと信じたくて。
君が伝えてくれたことを食べて、生きていくと決めた。
だから、泣かないよ。
3/16/2024, 9:47:37 PM
『怖がり』
彼が僕より怖がりなのは知っている。
だけど怖がる様子を僕に見せないようにしているのも知っている。
「好きな子の前で格好つけたい」なんて、何気なくこぼしたことを僕は忘れられないし、彼のプライドに、実際に守られてきたのは紛れもない事実だと思う。
だからさ。
怖い映画を観る時くらいは、強がらなくていいよ。
そっと手を握るとちょっとびっくりしたみたいにこちらを向いた。
僕が自分からスキンシップを求めることは少ないもので。
「……こうすれば、心強くないですか」
誰が、とは言わずにそう告げると、隣でふっと小さく笑う声が聞こえた。
3/15/2024, 10:29:29 PM
『星が溢れる』
ずっと不思議だった。お前の瞳はキラキラしてる。どうしてだろうって。
今日、愛してるよと告げたら気付いたんだ。
瞳の中に星がたくさんあることに。
「僕もです」
お前が言った瞬間に、瞳から星が溢れ出した。
3/15/2024, 9:17:20 AM
あなたといる時だけは、この瞳は安らか。