【梅雨】
梅雨どきは、自宅にいる時間が長くて
お昼は手軽な即席め〜んってこと、
ありがちですよね?
でも、カップ麺1個じゃ何か物足りない…
これもまたありがちでしょ?
そんなあなたにお届けしたい!
【チカラがワクワク 力杯麺】
材料は、どこのご家庭にもよくある
即席カップ麺とパック切り餅&熱湯
5ミリ程度にスライスした切り餅を
フタを開けたカップ麺の中にin!
あとは表示された量の熱湯を入れ、
指定された時間を待つのみ。
たったこれだけで、お餅も柔らかくなって
餅同士まったくくっつきません!
これはなかなかの感動もの。
提案者である母と私は、これにハマって
最近は週1ペースで食べています。
誰?「カロリーが…」なんて言ってるのは。
「美味いは正義」なので全てに勝ります。
1度お試しあれ♪
【ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。】
それは、毎日ここに来ては
決して短くはない文章を書いている私
物凄い速さで追ってきているのは
巷で流行るスピード重視のSNSだ
追い込まれたくなくて
巻き込まれたくなくて
ここにきているはずなのに
いつの間にか自分で自分を
追い込んで巻き込んで焦らせて
それでもなお書き続ける日々
決して出来の良い日ばかりじゃない
むしろ消化不良のことも多い
それでもなお必死に走り続けるのは
走り続けた先の景色を見たいから
上出来なのか不出来なのか
今日もまた判断がつかないまま
まだ見ぬ景色に向かって
私は走り続けている
たぶん明日も、明後日も、きっと。
【ごめんね】
学校からの帰り道、見覚えのある後ろ姿を見つけたので声をかけた。
「母さん、今帰り?」
「あぁ、おかえり。今、そこのスーパーで野菜が大安売りでね〜。ついでに牛乳も切らしてたから買ったらこんなことに…」
母の両手には、パンパンに膨らんだ買い物袋がぶら下がっている。
昔から母はこういう人だ。
とても自らのキャパでは抱えきれないものを、「母だから」という理由で1人抱え込もうとする。それは日々の買い物に限らず、父が他界してから一時が万事この調子だ。
「持つよ、ほら」
「いいわよ〜、これくらい。母さん、まだ若いんだから」
「こんなところで息子相手に若いアピールしてどうすんの。いいから、ほら」
半ば奪い取るようにして持った母の荷物は、運動部の俺でも結構腕にくる重さだ。たまたまこうして手伝えるけど、母だけならどうなっていただろうか。
「ごめんね、重いもの持ってもらっちゃって」
母は、そう言って少し後ろを歩いた。家のことを手伝ったとき、すぐに「ごめんね」と言うのも昔から変わらない。
「あのさ、そういうときは「ごめんね」じゃなくね? 「ありがとう」の方が俺嬉しいんだけど」
母の方を向くことなく、ずっと思っていたことを告げた。しばらくして振り返ると、母はその場に立ち止まっていた。慌てて駆け寄ると、母は一瞬顔を隠したがすぐに笑顔を向けた。
「そうね。いつもありがとうね。今までもこれからもず〜っとず〜っとありがとうね」
今まで抱え持っていた荷物を全て手放したような、すっきりした笑顔だった。
「うん、やっぱそっちがいい」
その瞬間、俺の中の「ごめんね」はすべて「ありがとう」に置き換わった。ようやく、ここから母と対等になれるのかもしれない。そんなふうに思いながら、赤く染まる空の下を母と2人並んで歩いた。
【半袖】
半袖を ひと夏ばかりと 思うなかれ 大晦日でも 通常着用
悲しいかな、この句は実話である。我々の仕事は、大小さまざまな荷物を日々取り扱っている。暑い夏はもちろんのこと、秋から冬にかけて寒さが増す季節でも、長袖のシャツを着る気にはなれない。ゆえに、1年の最後の日であっても半袖Tシャツは欠かせない。
周りからは、様々な意見がある。見ていて寒々しいとか、季節感がないとか、元気だねーとか、小学生みたいだねとか…総じて褒められてはいない。むしろ、不評であると思われる。
というわけで、最近は折衷案としと「半袖Tシャツの上にカーディガンを羽織る」方式を採用している。でも、長年半袖で仕事していた習慣というものはなかなか抜けない。羽織っていたはずのカーディガンが、秒で行方不明になるのは日常茶飯事だ。
仕事からの帰り道、同じく冬でも半袖姿の運送業の兄さんたちを見ると思わず応援せずにはいられない。もちろん、長袖であっても半袖であっても誰かのために働く人たちは皆素晴らしい。服装をはじめ、それぞれが自分の働きやすいスタイルで仕事ができればそれでよいのだと思う。
ちなみに、現在抱える深刻な悩みで一句。
Tシャツを 新調したいが 値が上がり シーズンオフまで 我が待つ身かな
【天国と地獄】
俺は、職場の名称を聞かれるのが嫌いだ。相当珍しい上に、聞いた相手のリアクションが容易に想像つくからだ。
それでも、何らかの理由でどうしても答えなければならないときがある。つい先日も、ある届出の手続きで職場について聞かれた。俺は、できるだけ早口でその名称を伝えた。
「あまのくにしやくしょじごくだにししょ」
「は? 今何て… 」
「だから、「あまのくにしやくしょじごくだにししょ」!」
「ええっと〜、それって漢字ではどう…」
ほ〜ら、こうなるから嫌なんだ。今度は紙と鉛筆を用意してほぼ殴り書き状態のものを相手の目の前に突きつける。
天国市役所地獄谷支所
まるで、天国とも地獄ともつかないようなこの名称が我が職場である。実は「天国(あまのくに)」と「地獄谷」はそれぞれ別の地名だったが、大規模な市町村合併の煽りを受けて「天国市地獄谷」という世にも恐ろしい地名が爆誕したのである。
俺が市役所に入ったのは合併前だったから、当初はただの「天国市役所」勤めでよかった。ところが数年前、合併後に新設された「地獄谷支所」への異動が決まった。
で、そこの同僚に「桃野太郎」と「鬼嶋(通称オニガシマ)」というのがいるのだが、それはまた別のお話で。