「岐路」
視界に遠く
遠く映る山に
山に続く道のりが幾重にも
幾重にも見える。
今から
これから
あの山を目指して
目指して僕らは進む
進むために路を選んでいる。
選ぶための逡巡
逡巡はするけれど
時間はそれほど
待ってはくれなくて
とりあえず進む路。
歩みながらでも
進めばいいんだ
進まないと
路は目の前には現れないのだ。
「世界の終わりに君と」
世界の終わりに
君と逢えるね……
世界の終わりを想像する
どんな終わり方なのだろう
もしかしたら過激が増した戦争で
僕らは一瞬で消えて
居なくなるかもしれなくて……
怖いとか、不安だとか、哀しいだとか
嬉しいとか、楽しいだとか、喜びだとか
違う場所で別々に
個々に感じている僕ら
感情や個性もみんな無になって
遠く離れた人も、君も
世界の終わりは
魂の素粒子で満ちあふれる
叶わなかった再会を果たせる
みんなと、君と
世界の終わりに
君と逢えるね……
逢いたいね、君と……
絶望にも感じられる
世界の終わりを
幸福に変えてしまう
そんな、妄想……
「最悪」
何もかもが
ツイてないって
気分はそりゃあ、もう
この世の終わりかってくらいの
最悪な気分
気だるい身体に
止まりそうになる心
そんな想いを
あと何度繰り返せばいいんだろう
「最悪」が最怖の「絶望」に
変わっていくまでに
この「最悪」から抜け出す
方法がきっとあるはずで……
その方法が分からなくて
足掻くしかない僕ら
とりあえず
「最悪」って
言ってしまう 口癖
想ってしまう 思考
今日一日、封印してしまえば
どうなんだろうなって……実験
一緒にやってみようか?
せぇの、で
「誰にも言えない秘密」
甘い匂いを
どこで
嗅ぎつけてきたのか
蜂蜜に群がる
蟻を見つめる
秘密は
密の味とは
よく出来た例えで
蟻の群れが
腹黒い者に見えて
甘さを
貪り食う蟻達
あっという間に
かき消された
蜂蜜の存在
秘密は
誰にも言えない
からこその
秘密であって
私の砦
私は
ただ貪り食われる
蜂蜜になる
わけにはいかない
「終わりなき旅」
肉体が死しても
魂は循環し
未来へと還っていく
その未来への
旅のさなかで
魂と魂が触れ合い
懐かしさを感じるのは
過去に出逢ったことのある
人の魂
私達は
終わりなき旅で
魂に記憶を深く刻み
幾つもの
出逢いと別れを
繰り返しても
惹かれあうようにできている
だから また
未来で
あなたに還っていく
この 終わりなき旅で