ガンガンと身体が重いそれは今日を生きた証
ちょっと前向きな終わりでも電車に揺られて不安になる
どう足掻いても僕はここにいて最期までついてくるんだ
ぬめぬめした罪悪感とどろどろした正義感と一緒に
流れる景色の前にある
ふと、冷たい窓の質感に触れた
風にカタカタと音を立て鮮烈に僕を景色の先に写す
月との追いかけっこ永遠に僕の勝ちかな
「光輝け、暗闇で」
最後まで
カッコつけてたなあ
蕾のままのピンク色と
したたかに咲く白色と
枝の先に見えたトラックなんかを追って見て
静かにひとつくしゃみをする
ちょろちょろと流れる川の音に気付いて
とたんにぶわっと風が吹く
見るのと聞くのと触るのと
高次元の遊びに酔いしれる内に
時間はどんどん過ぎていった
スマホは家に置いてきた
そこに言葉は無かった
ただそこに僕がいたということだけがあった
そうやってこれからも生きていこうと思った
この桜は僕の知らないうちに満開になる
僕はこの目と鼻と耳と肌でいまを感じていればいい
それでいいと思う
春爛漫
今朝 僕は何となく5時に起きた
特にする事もなくて
カーテンを開けて
ぼんやりと外を眺めていた
いつもより静かな朝だった
だから、かもしれない
玄関を開けて外に出ると
布団の中より気持ちがいい
冷たい風が肌をさすのに
それは宝石の輝きに似た力をくれる
風に揺れる街路樹を横目に
硬いアスファルトの道を歩く
鳥のさずりに耳を傾け
クラクションの音にびっくりする
いつもの今日が、僕に勇気をくれる。
(さあ冒険だ)
鳥の声が、心の奥の方をやさしくノックする。
草木は、まるで面白いいたずらを思い付いたみたいに、楽しそうに風に揺られている。
雲が、恋をしたみたいに、ほのかに色づいていく。
動物たちが、豊潤な太陽の産声を祝福する。
あとは、僕の五感がいっぱい感じてる。
静かな夜明け
ありがとう。これからもずっと、よろしくね。
プレゼント