【日の出】
「綺麗だねぇ〜」
そうベランダの柵に腕を置いて頬杖をつく君。
「でも、こんな大の大人が男二人だけで日の出を見るのは…ちょっと見苦しくないか?」
「はは、確かに。でも俺たちが幸せなら良いじゃん」
そう言って君の頬を擦る。
「付き合ってもないくせに…」
__別に君のために先走ったって良いんだよ。
【新年】 (前回のと合わせるといいかも)
「新年あけましておめでとう」
そう彼の前でお決まりの言葉を言う。
「今年はね、君より素敵な人に出会おうと思うよ」
君よりも素敵な人なんていないんだよ。
「ねぇ…ううん、やっぱなんでもないや、」
本当は、凄く寂しくて苦しくて辛いんだよ。
「…プロポーズするのが目標だったんだね。」
目標達成する前に、亡くなってどうするんだよ。
「君となら…将来を共にしても良かったな、…」
なぜなら、君が大好きだったから。
【1年間を振り返る】
とっても楽しい1年間だったなぁ。
とくに君と見たイルミネーション!初めて好きな人と見たから去年以上に、綺麗で輝いて見えたかな!
…はは、ごめん。嘘ついた。
やっぱ、君から貰ったリングが一番輝いてる。
でも、今年最後の日まで君が僕の隣に居てくれたら全てが完璧だったかな。
後悔だけが今僕の隣にいる感じが大嫌いだった。
【手ぶくろ】
「あ、やべ…手ぶくろ忘れちゃった…はは」
笑いながら君は僕にそう言ってくる。
学校の放課後、帰る約束をしていた君の元へ行くと困ったような顔でこちらを見てくる。
「早くしろ、別に手ぶくろなんていいだろ」
と言って君の手を取って僕は歩き出した。
「もう…あたためてくれるなら素直に言ってよ」
素直になれない僕を君はかわいいと言って付き合ってくれた。
【何でもないフリ】
正直あなたに付き纏っているあの女が嫌い。
なんで恋人いるって知ってるのに勝手に、二人だけで飲みに行ったり勝手に家に入ってきたりボディタッチしたり。
OKしてるあなたもあなただけどね。
もうそろそろ限界に達しそうだけどそんなことも知らないあなたは、また次のデートの計画をしている。
「大丈夫?具合でも悪い?熱でもある?」
「ううん、なんでもないよ」
いつまで何でもないフリをしてればいいんだろ。