【1年間を振り返る】
とっても楽しい1年間だったなぁ。
とくに君と見たイルミネーション!初めて好きな人と見たから去年以上に、綺麗で輝いて見えたかな!
…はは、ごめん。嘘ついた。
やっぱ、君から貰ったリングが一番輝いてる。
でも、今年最後の日まで君が僕の隣に居てくれたら全てが完璧だったかな。
後悔だけが今僕の隣にいる感じが大嫌いだった。
【手ぶくろ】
「あ、やべ…手ぶくろ忘れちゃった…はは」
笑いながら君は僕にそう言ってくる。
学校の放課後、帰る約束をしていた君の元へ行くと困ったような顔でこちらを見てくる。
「早くしろ、別に手ぶくろなんていいだろ」
と言って君の手を取って僕は歩き出した。
「もう…あたためてくれるなら素直に言ってよ」
素直になれない僕を君はかわいいと言って付き合ってくれた。
【何でもないフリ】
正直あなたに付き纏っているあの女が嫌い。
なんで恋人いるって知ってるのに勝手に、二人だけで飲みに行ったり勝手に家に入ってきたりボディタッチしたり。
OKしてるあなたもあなただけどね。
もうそろそろ限界に達しそうだけどそんなことも知らないあなたは、また次のデートの計画をしている。
「大丈夫?具合でも悪い?熱でもある?」
「ううん、なんでもないよ」
いつまで何でもないフリをしてればいいんだろ。
【部屋の片隅で】
今日、一緒に暮らしているあいつと喧嘩をした。
気まずいから外へ行こうもの、外は生憎大雨。
自分の部屋に行こうもの、部屋を共有しているため不可。
そんなあいつはずっと部屋の片隅で縮こまっている。
痺れを切らした僕は言った。
「ごめん、言い過ぎた」
反応はなかった。この沈黙が続くのなら僕は今すぐ外に逃げ出したいくらいだった。でもこいつは口を開いた。
「ごめん、こんな自分のために叱ってくれて。
…ありがと、」
【眠れないほど】 ※BL注意
初めて君と身体の関係を持った日。
初めて君と身体を重ね合った日は数時間前の昨日のこと。
君は僕の隣でまだ静かに寝息を立てている。
それもそうだ、まだ朝の7:00なのだから。
「おはよ」
数分後、朝食の準備をしているところに君は部屋から出てきた。目を擦りながらユラユラ歩いている。
「おはよ、ご飯できるまで待っててね」
そう返すと君は歩く足を止めて振り返ってきた。
「き、昨日…僕たちって、ヤったの…、?」
君の首についている赤い痕を見て笑って答えた。
「勿論。眠れないほど僕たちは交わったよ」
赤くなった顔を隠すかのように君は洗面所へ逃げてった。