【秋恋】
「さっぶ…」
肌寒くて、服装に困る時期に入った。
夏が終わって冬の季節に変わると実感せさられると
夏が恋しくなってくる。
寒い、と嘆く君を後ろからそっと抱きしめて
「もうそろそろ衣替えの時期だね」
と言うと頬を赤らめながら、「うん」と返してくれる。
【花畑】
5つ年上の君と一緒にきた花畑。
色とりどりの花が綺麗に並んで咲いている。
でも君は泣いていた。
数十年前、ここでは戦争が起こって
あたり一帯が焼け野原化していたんだそうだ。
そこで君のお父さんは死んだ。
いや、きっと君のお父さんは幸せだよ。
綺麗で色とりどりの花に囲まれているのだから。
【空が泣く】
雨上がりの日に君と出会った。
とても美しくて、綺麗で魅力的だった。
でも数分した頃、また雨が降ってきた。
君は姿を消してしまった。
あー、もう…これ以上雨が降らなければいいのに…
空にも疲れが溜まっているみたいに
長時間、空が泣いていた。
【夜明け前】
最近、やけに寝れなくなっていた。
それに気づいた君は、深夜にも関わらず
ずっとメールをしてくれていた。
今日は日曜日。天気予報によると、昼から雨らしい。
「今日はあまり外に出られないね」と送った。
数分後に君は、こうメッセージを送ってきた。
『じゃあ、夜明け前に一緒に会おうよ。』
【喪失感】
「まって、ねぇずっと一緒って言ったよね、?
なんで、おいていかないで…ねぇ、ひどいよ…
はやくもどってきて、こっちきてよ!
はなしてっ、ねぇおねがい…はなして…いたいよぉ、」
『ごめんね、また迎えに行くから。』
監禁、約3年間。行方不明になっていた__さん。
昔はこいつ無しでも生きられていた。
でも今となっちゃ__さんはこいつなしじゃ生きていられない。
『喪失感』と『絶望感』に押しに押されている。
でも数十年後には、こいつを見たらきっと
震え上がってトラウマが蘇るだろうな_。