ところにより雨
無駄で無意味で完全にバカみたいなことばかり書きたいけど
もう少し日が差して気持ちが明るくならないと
必要なことしか出てこない
特別な存在
幼少期から恋愛ものが苦手で
苦手だとわざわざ言ったりはしないものの
愛好しないと自分を特別な存在だと思ってるんだろうとか
言われるわけです
バカみたい
山道を一緒に歩いていた友人の姿が突然消えた。
きょろきょろ見回していると地中から力強い太鼓の音が響いてきた。
ドンドンカッドンドンカッドンドンドンドンドンドドン!
地下?
こんな所に地下なんてあるか?
「おーい。ひょっとして友人?」
地面に向かって叫ぶと太鼓の音が止んだ。
「そうだよ」
「なんで地下で太鼓叩いてるの。てかどこから地下に入ったの?」
「穴に落ちて。うわっ、そっちこそなんで空中に浮かんでるの?
「浮かんでるって、私が?」
解説しよう!
これは道に穴がある世界とない世界、二つの並行世界が重なり合った状態なのだ。
二人は一緒にいるようで別世界の住人であった。
お互いの存在は認識できるけれど穴の存在は共有できない。
「それでなんで太鼓を叩いていたの?」
「ここにたまたまあったから。なんか照れちゃって叩いてた」
「照れると太鼓叩くの?なんだそれバカみたいだな」
二人ぼっち
「入るは二人、出るのは一人!」
「入るは二人、出るのは一人!」
闘技場を囲む金網にしがみついた観客どもが叫んでいる。
「仲間同士殺し合って生き残った方は許してやる。闘いを神に捧げよ。聖地を荒らしたお前たちの罪、敗者の血で贖え!」
装飾過多な衣装の支配者が高いところからそう告げると、試合開始の銅鑼が鳴った。
血に飢えた観客たちから殺し合えーとヤジが飛び、我々が殺し合わなかった場合にリングに投入されるのであろう虎が興奮して吠える。
用意された凶悪な武器はよりどりみどりだ。
二人きりで長い旅をしてきた俺たちだが今以上に二人きりだと感じたことはなかった。
夢が醒める前に
顔にかかった水滴で目が覚めた。
スーパー銭湯のジャグジーでうとうとして一瞬夢を見た気がする。
何の夢を見ていたんだっけ。
水底から絶え間なく大量の泡が昇っては顔の周りで弾けていく。
毎晩見ては忘れられていく夢。
泡と一緒に弾けるあらゆる夢オチのストーリー。
目覚める前にゴボリと頭が水に沈んで、出てきたときは夢の中の人間になっていることもあるかもしれない。