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バカみたい


山道を一緒に歩いていた友人の姿が突然消えた。
きょろきょろ見回していると地中から力強い太鼓の音が響いてきた。
ドンドンカッドンドンカッドンドンドンドンドンドドン!
地下?
こんな所に地下なんてあるか?
「おーい。ひょっとして友人?」
地面に向かって叫ぶと太鼓の音が止んだ。
「そうだよ」
「なんで地下で太鼓叩いてるの。てかどこから地下に入ったの?」
「穴に落ちて。うわっ、そっちこそなんで空中に浮かんでるの?
「浮かんでるって、私が?」


解説しよう!
これは道に穴がある世界とない世界、二つの並行世界が重なり合った状態なのだ。
二人は一緒にいるようで別世界の住人であった。
お互いの存在は認識できるけれど穴の存在は共有できない。


「それでなんで太鼓を叩いていたの?」
「ここにたまたまあったから。なんか照れちゃって叩いてた」
「照れると太鼓叩くの?なんだそれバカみたいだな」

3/23/2024, 9:07:16 AM