『冬休み』
寒いから、家の中にいるよ。
暖かいよ。
そうして過ごせることの、幸福を知っている。
こんな真夜中だけど、
起きてても眠ってても自由なの。
その幸福を知っている。
だって、
そうじゃない、
不幸としか言いようのない過去があったから。
勉強漬けの日々も、
運動漬けの日々も、
善意であったのだろうけど
……あれに感謝を感じたら、
ブラック企業と良い勝負なんだわ。
あの凍えた日々を、今、
暖かな部屋で思い出す。
冬休み、自由時間、楽しいことで埋め尽くしたい。
『変わらないものはない』
良くも悪くも、すべては変わっていくもの。
変わらせて、いくもの。
悪い変化には早々に終止符を。
良いことにはありったけの防腐剤を。
そうしても、変わっていく、ままならないもの。
だからこそ、今この一瞬を「生きて」
変化をしあわせに繋げて、
より多くの「生きててよかった」を見つけて。
『終わらせないで』
終わらせたくない。
終わらせたい。
どっちつかずの、宙ぶらりん。
人間関係も、人生も、
手放したい。手放せない。
このままいっても、ドン底だろう。
今終わらせるのが、きっといいよ。
そう思うけど、
そうだけど、
その選択肢からも『逃げ』てしまう。
まだ、ずるずるといきたい。
『心と心』
見えないもの。
繋がれないもの。
触れられないもの。
まったく確かなものなんて何も無いのに、
信じてる、なんて。
訳が分からないのだけれど。
君がそう言うなら、
それでいいかなと思うことにした。
きっと僕らのセカイは
すれ違いまくってて、
それまでの常識ひとつとっても
あまりにも噛み合わないのだけれど。
君がいい、
と思ったことだけは、確かだから。
『部屋の片隅で』
箱に押し込まれて「無い」ことにされた物達。
捨てるのは忍びないからと、そこに置いていたら、
もう何年も経ってしまって
誰から貰ったのか、さえも分からなくなってしまった。
記憶から落としてしまったものの、
捨てられないという思いだけ残ってしまった物達。
部屋の片隅で、埃をかぶっている。
きっと、昔の思い出と一緒に。