10/6/2023, 11:16:55 AM
『過ぎた日を思う』
荒波 高波
牙をむき 襲いかかる
歯を食い縛り
傷つくこと ものともせず
けれど
挫折を繰り返し
いったい 何と戦ってきたのか
老人は
静かに 過ぎた日を思う
若い頃の過ちを悔いているのか
仲間との日々を思うのか
寡黙な彼が
語ることはない
ただ
その瞳の奥に
輝きと誇りを失ってはいない
静かな笑みを浮かべ
今日も
彼は 海を見守る
10/5/2023, 11:20:41 PM
『星座』
夜の闇
照らす月に隠れ
静かに輝く
名もなき小さき星々
過去 現在 未来
己が運命さえ
変えると
星の動きに 願い込める
人々の目には
映らない
輝き見えぬ星でもいい
見守ることを許されるなら
私は
名もなき星で
輝きたい
10/3/2023, 11:04:45 AM
『巡り会えたら』
妄想はする
ただ それだけ
自分の世界に
閉じ籠っている私には
巡り会う可能性すらない
もしも
白馬に乗った王子様
なんてのが
存在していたとして
巡り会えたら
奇跡だわ
10/2/2023, 10:56:29 AM
『奇跡をもう一度』
そもそも
私が産まれて
この歳まで
生きてきて
今 ここに
存在していられることが
奇跡
と思うので
もう一度
とは思わない
9/30/2023, 11:18:07 AM
『きっと明日も』
あなたは か弱い笑顔で
迎えてくれる
そんな日々が きっと明日も
祈りにも似た思いで
病室に通う
どんな姿でも
生きてさえいてくれれば
という思いと
もう 楽にしてあげたい
ふたつの思い
あなたに
悟られないようにと
笑顔を見せるけど
バレバレだったよね
「ありがとう」
頭を撫でながら
弱々しい声で最後の言葉
本当は
私が言うはずだった
「ありがとう。お母さん」