北極星は、南の形を夢見た

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2/18/2025, 5:56:52 AM

#70「輝き」

シリウスは燃えるでしょう
だれのために?
身を挺した輝きは
まるであなたに似ていた

豊穣の神様
天のオオカミ
おおきな犬
青い炎

だれが見ても焦がれるほどの 輝き

強くて繊細な厚み
こころの豊かさ
相反したあなたの苦しみ

どうしてそんなにも
誰かのために輝けるのか?

シリウスは燃えるでしょう
あなたのために

2/16/2025, 11:37:28 AM

#69「時間よ止まれ」

彼女が振り替えるたび
瞬きをするのが惜しいのだ

まぶたに焼き付いた
泣いている君が
驚く君が
幸せそうに微笑む君が

かけがえのない 何よりも愛おしい

もう僕が写ることはないけれど
大丈夫、泣かないで
僕は君のそばにいるよ

僕のレンズが曇って水滴がついた
君はやさしく拭ってくれた

あぁ、おかしいな
機械は涙なんかでないのに

このまま時間が、止まってくれたらなぁ…

2/15/2025, 11:41:50 PM

#68「君の声がする」

桜吹雪が芽吹く前の
あの静けさがやってくる

闘志は粛々と燃えていた
いつしか閉じこもった私の
最後の扉を開けるため

あの 向こう側へ
わたしの 灯火は無駄ではなかったこと

白く輝いた星が 呼んでいた

2/9/2025, 9:35:34 PM

#67「君の背中」

夜明けの空に 希望の星が浮かんでいる
吉とでるのか 凶とでるのか
占い師なんて知らない

なんてったって今日は 晴れなのだから

きみの努力は 計り知れない
それは 今日でもっと輝くのだ
それこそ 100万星を集めたって

きみの素晴らしさには 足りないのだから

こころ駆け出したきみへ
どうかコケないように ケガしないように
寒ければ あなたの灯火は燃えるでしょう
朝日で 刃は輝いていることでしょう

希望の星は いつでも浮かんでいる
並んだその姿 きみだけはいつも光っている
願わくば きみの笑顔よ瞬け

きみの努力よ 白く瞬け

2/8/2025, 2:38:58 AM

#66「誰も知らない秘密」

わたしは黙っていろ
その嫉妬に意味もなく悶えていろ
いつかその炎が あの子のような
優しさに変わるまで

わたしの嫉妬が きみの道を塞いでいたら?
きみの嫉妬に 追い討ちをかけていたら?
わたしはどうしたって後悔をする
きみの行く手を阻むものが わたしであるなんて
あってはならないことだから

でもきみは強いことを 忘れていなどない
きみに向かう誰かの嫉妬は 業火のように燃えた
鍛冶屋が磨いた刀のように 努力は鋭く光っていた

どうかその刀が輝くような朝日が
戦いの日に訪れますように

その願いは 誰にも知られぬ小さな灯火となった

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