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8/4/2024, 4:53:39 PM

__ねぇ、だいすきだよ。

つまらないセリフ。
在り来りなセリフ。
こんなもので僕が満足、君が満足するとは思えない。
…だけど、だけどね。
君への想いを表す言葉が、他に思いつかない。

7/29/2024, 1:56:19 PM

よく、能天気だとか…何も考えていないだとか言われがちだけれど
あいつは声色や見た目に反して冷めている方だと思う。
覚めている、と言うよりかは現実的。
無謀な夢を見ることは嫌いだろうし、
自分にメリットがないことはやりたがらない。

感情の変化だって普段は激しくない。
…だけど、今日の彼はそうでも無いみたいだ。


預けられた合鍵を使って家に入ると張り詰めた空気。
リビングはゴミだの服だの飲み物だのでぐしゃぐしゃ。
その中にぽつんと座り込むあいつの肩をゆっくりと抱いた。



「…なにしてんのよ、これお気に入りだったじゃん。」


「こわせっていわれたの、かみさまがいったの。」



あぁ、また、神様かよ。
夢見ないくせに、現実大好きなくせに。
俺が知らないお前だけの神様に頼ってんじゃねぇよ。
かみさまが、と呟き続けるあいつの肩に爪を立てる。


窓の外は嵐だけど…俺の心の方が嵐だっつーの。

7/28/2024, 12:45:32 PM

この顔だけは見られたくなかった。
ふたつの水晶はまともに機能なんてしてくれなくて
大好きな片割れの顔をはっきりと映さない。


足でもいたい、?
けがした?
不安そうにこちらを見つめているであろう片割れ。
ごめんね、そんな顔させたくて誘ったんじゃないの。
そんな顔させたくて、浴衣を着てきたわけじゃないの。
少しでも君にかっこいい、って思って欲しかった。
それだけなの。



抱えてしまった歪な思いは、こんな時でも自分を邪魔して。
こんな時でも自分から正常を奪っていく。
ごめん、ごめんね。
明日からはまたさ、ただの片割れに戻るから。
今だけは、この花が散るまでは



すきでいてほしいの

7/27/2024, 3:54:07 PM

ずっとできると思っていた。
自分はまだ努力していないだけで、本気を出したら周りよりできる。
そう思っていた。
今思えば、勘違いも甚だしいが。

夢を見た。
なんでも出来る片割れの周りに人が沢山いた。
自分の周りは?
見渡しても、何も無かった。
…あぁ、これが、差か。




『現実は残酷だろ?』
呟かれた毒は耳に張り付いて、落ちることは無かった。