バイバイ
『バイバイ…』
そう言って彼女は、俺の前から姿を消した。
(俺が悪いのか? 俺の何がダメだった?)
自分に問いかけても分からない…
2年が経ち俺は、大手企業の社員になった
そのおかげかモテた
でも、俺は彼女を忘れられない…
今、どこで、何をしているか、生きているのか、全く分からない
数日が経ち、俺は会社の健康検診のため病院に来た
そこで、彼女によく似た人に出会った
思わず声をかけてしまった。
「あの、俺の事覚えてますか?」
彼女によく似た人は怯えながら
『どちら様でしょうか?あなたとは初対面ですよね?』
俺は、とっさに頭を下げ
「申し訳ございません。人違いでした。」
そう言い俺は、待合室の椅子に腰掛け、呼ばれるのを待った
しばらく待ち、遠くの方から看護師さんが誰かの名前を言っていた
その名前は、2年前に姿を消した彼女の名前だった。
俺は名前を聞いた瞬間、立ち上がって周りを見渡した。
しかし、彼女の姿は見当たらなかった…
俺の名前が呼ばれ、病院をあとにした。
あそこでもし出会えてたら…
彼女をひとめでも見れたら…
良かったのに…
俺はそう思いうつむき、小声で
「ありがとう、そしてバイバイ…」
旅の途中
遠い昔、夢を追いかける少年がいた。
少年は、勇者になりたがっていた。
しかし、少年の生きる世界には王族もいなければ、魔物すらいない世界
勇者様にはなれないのだ。
「僕は、大きくなったら勇者になるんだ!!」
『はいはい、わかったからお風呂入ってきなさい』
「は~い、言ってくるねお母さん いやお母様」
『お母様呼びやめなさいって言っているでしょ?』
「ムゥ〜いいじゃん」
『早く入らないと冷めちゃうよ』
「ん…もう、朝か…」
久しぶりに子供の時の夢を見た…
あの頃は勇者になるとか言ってたな
懐かしいな…
今じゃ仕事しか頭になかった
もし、王族も魔物もいた世界なら、俺は勇者になれていたのだろうか…
家を出て、旅に出て、旅の途中で仲間に出会って…
ふと我に返り、時計を見た。
「ヤバ!仕事に行かないと。そういえば両親は元気だろうか…」
次の休みに顔、出しに行くか。
日陰
何気ない日常の日陰が伸びる夕方頃
「ユウタは放課後用事あるの?」
『俺は特にないよ』
「じゃあ、カラオケ行かない?」
『行く!ハルとケンタも誘ってくるわ』
「あっ、OK!いつものカフェで」
私は西高校2年のアミ
ユウタと幼馴染でクラスも一緒
実は、ユウタが好き。
『お待たせ、カラオケに行こうぜ!』
そして、私達はカラオケに入って各々好きな歌を歌った
終盤になりハルがマイクを持ちユウタ達のほうに向かい
「ユウタとケンタに届いて」そう言い告白ソングを熱唱した
私はムカッとした。
退出時間になり私達はカラオケを出た
モヤモヤしたまま私達は解散した
ゆっくり落ちる太陽を途方に暮れ見ていると真横から
『どうしたん?なにか、考えてる?』
急なユウタの声にびっくりして変な声が出てしまった。
『アハハッなんて声だしてんの、アハハッ』
「もう!驚かさないでよ」
ぷくっと膨らました私のほっぺにユウタの唇が…
『このことは他言無用で頼むよ』
っと言い日陰に隠れて私は頬を赤らめた
きっと明日も
コンコン、、、
「真衣?おにぎり食べる?」
母親の声が嫌いだ、、、
私は真衣(まい)
高校1年の冬から不登校になった。
上級生からの嫌がらせやクラス内からのいじめ
私は耐えられなかった、、、
母親は最初分かってくれなかった。
それ以来私は部屋に籠るようになった。
きっと明日も同じことの繰り返し、、、
私はそっと息を殺した。
ジャングルジム
「お~い、危ないぞ」
私を呼ぶ声がした。
そこには見知らぬ男の子が手をふっていた。
私はその子に手をふった。
そのまま私はジャングルジムから落ちた
私は初めて空を飛んだ
体が軽くふわふわとお空を飛んだ。