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バイバイ

『バイバイ…』
そう言って彼女は、俺の前から姿を消した。
(俺が悪いのか? 俺の何がダメだった?)
自分に問いかけても分からない…

2年が経ち俺は、大手企業の社員になった
そのおかげかモテた
でも、俺は彼女を忘れられない…
今、どこで、何をしているか、生きているのか、全く分からない

数日が経ち、俺は会社の健康検診のため病院に来た
そこで、彼女によく似た人に出会った
思わず声をかけてしまった。
「あの、俺の事覚えてますか?」
彼女によく似た人は怯えながら
『どちら様でしょうか?あなたとは初対面ですよね?』
俺は、とっさに頭を下げ
「申し訳ございません。人違いでした。」
そう言い俺は、待合室の椅子に腰掛け、呼ばれるのを待った

しばらく待ち、遠くの方から看護師さんが誰かの名前を言っていた
その名前は、2年前に姿を消した彼女の名前だった。
俺は名前を聞いた瞬間、立ち上がって周りを見渡した。
しかし、彼女の姿は見当たらなかった…

俺の名前が呼ばれ、病院をあとにした。
あそこでもし出会えてたら…
彼女をひとめでも見れたら…
良かったのに…
俺はそう思いうつむき、小声で
「ありがとう、そしてバイバイ…」

2/1/2025, 2:01:01 PM