【君と見た虹】
君は、いつも暗いものばかり見ていた。
明るい色には一切目を向けず黒ばかり見ていた。
僕は、それを見ているのが耐えられないくなった。
なぜなら彼女の、目は驚くほど黒ずんでいたからだ。
僕は、彼女の手を半ば強引に引き、
雨上がりのそらをみせた。
空は、雲一つない青空だった。
その瞬間虹ができた。
僕がそれに驚いていると
「きれいだね。」
そう言いながら彼女は僕の方に顔を向けた。
その時自然に涙が出た。
その時の彼女は輝いているほどに
目が澄んで、色鮮やかだった。
明るかった。
【夜空を駆ける】
私は、競馬が好きだ。
そして、何時間も打ち込んだ。
そうして、数週後。
私の下半身は馬になっていた。
【ひそかな思い】
私は病気にかかった。
親はとても心配してくれた。
ただ、1人だけ知らない人がいる。
それは、私の双子の李人だ。
いつも冷たい態度だから、どうせ
そうか。そうか。しか言ってくれない
だろうと思い言わずにいた。
だがある日、私の母が無断で李人に
私が病気であることを話したという。
私は、それを聞いたあとの李人の反応に
動揺せざるおえなかった。
【大丈夫なのかよ。】
【あなたは誰?】
私の家には古い大きな鏡があった。
その鏡は古い割にはとてもきれいだった。
私は、この家に住んで何年もたつが
この鏡には慣れない。いつも、不思議な感じがする。
ある日家で留守番をしていた時トイレに行きたくて
鏡のある廊下を通る。
その時フッとした。
鏡の中に誰かいた。
それは、包帯を巻いて体中ちだらけの
私に似た女の子が立っていた。
「あなたは誰?」
【手紙の行方】
手紙の行方は?
君に贈った手紙は、届いたか?
私の思いは届いただろうか。
見えた。
私の思いはあの風に向かって
流れていく。