【君と見た虹】
君は、いつも暗いものばかり見ていた。
明るい色には一切目を向けず黒ばかり見ていた。
僕は、それを見ているのが耐えられないくなった。
なぜなら彼女の、目は驚くほど黒ずんでいたからだ。
僕は、彼女の手を半ば強引に引き、
雨上がりのそらをみせた。
空は、雲一つない青空だった。
その瞬間虹ができた。
僕がそれに驚いていると
「きれいだね。」
そう言いながら彼女は僕の方に顔を向けた。
その時自然に涙が出た。
その時の彼女は輝いているほどに
目が澄んで、色鮮やかだった。
明るかった。
2/22/2025, 10:08:37 AM