【遠く…】
「ありがとう。」
拾ってもらった本を丁寧に受け取る。
「ああ。気をつけろよ?」
彼はそう言いながら、行ってしまった。
私たちの心は、いつも遠いな〜。
私の気持ちはもっと、遠い。
2025年
【誰も知らない秘密】
私には、世界の秘密が見える。
世界は、まだ私たちの知らないことばかりだ。
そもそも、なぜ、世界という球体ができたのか。
世界の秘密……
それは、つまずいても諦めず
たくさんの血汗を流し、立ち向かった、
山のように積み重なる覇道の道
世界の頑張った証拠。
【こんにちわ。】
「こんにちわ。」
この人は、1927年代に今の日本を作り上げようと
死ぬまで声を上げた人たち。
私には、見える。
もう、君たちのは見えない透明な人たち。
【静かな夜明け】
「おぎぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
午前 05:48分
「生まれましたよ〜おめでとうございま〜す」
生まれた…………
さぁ、夜明けだよ!
【永遠の花束】
いくら、いらないと拒んでも
花は、贈られる。
そして、私の歩く道になってくれる。
【やさしくしないで】
「……わたし…死ぬの?」
「ええ。……………ごめんなさい…………」
別に死ぬのは怖くない。
お母さんのごめんなさいの意味もわからない。
その時、病室のドアが開いて幼なじみの
朱鳥が来た。
「お前、死ぬのか?」
目を見開いて聞かれた。
「うん。今までありがとう。」
ただ、お礼を言えばいい。
「俺も………一緒に死ねからよかったのにな……」
その言葉は、とてつもなく私には優しい言葉だった。
「やめて。」
やめて。
そんな事言われたら
「死ぬのが怖くなる。」