ゆかぽんたす

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12/18/2023, 9:58:47 AM

もー。
今さらそんなこと言ったってなんの意味もないんだってば。よもやま話。あとの祭り。結論は出ない。
とりあえず、そこ座んなよ。コーヒー淹れたげるから。いつまでもクヨクヨしないの。貧乏神に憑かれちゃうよ。
いいから笑って、ほら。こーゆう時こそ笑顔、笑顔。無理にでもいいから口角上げてみ?うわ、何じゃそりゃブサイク。あぁ、ごめんごめん今のは言いすぎた。傷心してるあんたにそれは駄目だよね。
知ってる?1日に笑う時間が多い人と少ない人を比べると寿命の差が出るんだって。そーゆう統計があるらしい。詳しいことよくわかんないけど、とにかく、笑ってたほうがいいことあるらしいよ?ほら、笑う門には福来たるって言葉もあるくらいだしね。他にも、……えーと、セロトニン?とか、幸せホルモンがめちゃめちゃ出るのが笑う人なんだって。だからさ、とりあえず辛くても悲しくても笑っとけって話。え?お前はお気楽でいいね、って?そんなの、お気楽でなきゃやってられないじゃん。笑っても笑わなくても、今日やることは変わんないし。いいのいいの、悩みはあっても、全部が解決できるとは限らないからさ。だったら、笑ってましょーって話。はい、以上、“あたしの笑顔のすすめ講座”でしたっ。どう?元気出た?え?これこそとりとめのない話だって?ひどっ、折角元気づけてあげたのに。あぁ、でもいい顔してる。そうそうそれ、そーやって笑ってればまた次良いことあるよ。あたしが保証する。

12/17/2023, 9:46:23 AM

喉が痛くて空咳が出る。頭がぽーっとするし動くのもちょっとしんどい。
『風邪だろ、それ』
「え」
『俺もうあがるとこだから、スーパー寄ってお前んち寄るわ。なんか欲しいもんある?薬はあるんだよな?』
「うん、多分」
『じゃー適当にお前が食えそうなもん買ってから向かうわ』
じゃあな、と言った電話の相手。このままでは切られてしまう。
「ま、待って!」
『あ?どした?』
「まだ分かんないよ。ほら、ちょっと一時的に具合悪いだけで、別に風邪じゃない……かもだし」
『どー見たって風邪だろそれは。いや見てはいねぇか。熱は?』
「……まだ」
『じゃあ今計ってみろよ。このまま電話繋いでてやるから』
「いいの?」
『おー。今、駅に向かって歩いてるとこ』
さみー、と少々お気楽な君の声。なんでそんな気楽でいられるの。私はそんなに楽観的になれない。だって、これで本当に熱があったら。本当に風邪だったら。明日のデートは中止になっちゃうんだよ。もやもやしながらじっとしてると胸元からピピピと電子音が鳴る。
「……38℃」
『カンペキ風邪じゃん』
ははは、と笑い声が聞こえる。大好きな君の声なのに、今は痛いほど心に染みて泣きたくなった。もう駄目だ。これでもう明日は君に会えないのが決定してしまった。
「ごめん」
『なにが?』
「風邪だったから。だから……明日、遊びに行けない」
『なんだそんなことかよ』
そんなことって。明日のお出かけ、すっごく楽しみにしてたのに。こんなことになっちゃうなんて。私の風邪のせいで、こんな。じわりと涙が溢れ出す。
「こんな、ことに」
『ばーか。遊びになんてのはいつでも行けんだろが。それに、今からお前に会いに行くんだから悲しむことねーだろ』
「うん」
『治ったらお前が行きたいとこ決めろよな。これ、治るまでの宿題。もちろん早く治すのも宿題。お、電車来るわ。んじゃ、あとでな』
そんな、わくわくする宿題を課して、彼は電話を切った。早く良くならなきゃ。そう強く決意した。

12/16/2023, 1:38:19 AM

朝。ワクワクとソワソワとドキドキを抱えながらカーテンを開く。
「だめかあ」
いつもの見慣れた街の景色が広がっていた。そんなに簡単に降るもんじゃないって分かってる。大気の温度差とか、雲の都合とか、色々な奇跡が重なって雪は降るんだそうだ。そのミラクルが起きないものかと、最近の私は朝一番に外を見る時思っている。
雪は、好きかと聞かれれば実際はどちらでもないのかもしれない。あたり一面が真っ白く染まった景色は見ていて綺麗だと思うけど、雪が降れば、体感気温は一気に下がるし交通機関は麻痺する。良いことばかりじゃないのはよく知っている。
だけどあの、儚くて弱々しく落ちてくる白いほわほわした塊を見ていると不思議と心が落ち着くのだ。ひと粒だけじゃ一瞬にで溶けてしまうのに、時間をかけて雪たちは積もり積もって白い世界を生み出す。それを見るのはなんだか好きだったりする。
だから明日からもこっそり雪が降らないかな、なんて期待を秘めながら過ごすことにする。まるで空からのサプライズみたいに、朝目が覚めて銀世界が広がっていたらすごくワクワクしそうだな。

12/15/2023, 9:21:18 AM

明日は。

明治神宮のクリスマスマーケット行って、ホットココアとグリューワイン飲んで、スノードーム買って、丸ノ内のイルミネーションを見つつ、押上に移動してスカイツリーに登って東京の夜景を見てきます。うふふ。楽しみ🎄

なので今日はあんまり時間取ってお話書いてられない。明日何着てこうかなぁ。早く寝なきゃ。

12/14/2023, 8:05:04 AM

ホームセンターで枯れた木を買った。自分の腰くらいの高さで、葉は1枚もついていない。ひょろ長く伸びた枝なのか幹なのか分からないのが1本立っているだけ。枯れてるのに値段がついてるなんてびっくりした。店の端の、もっと隅っこに邪魔に置かれてて、何故か分からないけど目にとまったんだ。だから、35円ならいっかって、軽い気持ちで購入したわけ。早速、家に帰って庭の1角に植えてやった。ホームセンターの隅っこより、ここのほうが広いし日当たりもいいだろう。
「きっとお前はお爺ちゃんだな。余生をのんびりここで過ごせよ」
僕はぼそぼそ小さい声で言った。木に話しかけてる現場をお隣さんに見られでもしたら変な噂がたちかねない。
そして次の日。すぐには事態が飲み込めなかった。朝起きて太陽の光を浴びるという、いつもの朝の日課をしようと窓を開けると、ピンク色した花びらが舞い込んできた。1枚だけじゃない。花吹雪のように次から次へと降ってくる。顔だけ窓から出すとありえない光景が広がっていた。うちの庭に桜が咲いている。
「なんで……」
庭の1角にそこまで大きくはない桜の樹が植わっていて、さっき舞い込んできた花びらはそこからのものだった。どういうこと?ここは僕んちだよな?一体いつ桜なんて植えたんだ僕は。そもそも、こんな時期に桜は咲かないぞ。ちょっと警戒しながら近づくと、周辺に土を掘り起こした跡が見られた。
「あっ」
そうだ、思い出した。昨日ここに枯れ木を植えたんだった。だが今あるのは立派な桜の樹。
「まさか……お前、桜だったのか?」
木に話しかけたところで答えは返ってくるわけがなく。僕はじっと、その桃色の花を見つめる。風がふわりと吹いて花がさわさわと揺れた。まるで踊ってるかのように。そうだよ、と、言っているように見えた。
「悪かったな、爺さん扱いして」
僕は水を汲んだジョウロを持ってきて、たっぷりと桜に与えてやった。太陽と水と風を受けて、その樹がまたひと回り大きくなった気がした。いや、錯覚じゃない。本当に大きくなっている。嘘だろ。こんな簡単に木って伸びるものなのか。
「まるで生き物みたいだ」
実際、それは間違っちゃいないんだけど。いったいどこまで成長するんだろうか。楽しみなような怖いような不思議な気持ちを抱えながらこの元気な樹を見上げる。もう既に、僕の背を越しているのだった。

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