「わ!」
「わあっ!!??!?!」
いきなり君に後ろから抱きついて驚かせる。ぷんぷんと怒ってポカポカ殴ってくるのも可愛くて、愛おしくて。
ずっと一緒にいたいと思ったの。怖がりな君のことを僕が守ってあげたいと思っていたの。
ねえだからお願い。僕を見つけて、驚いてよ。でも、今の僕を君が見たら怖くて気絶しちゃうかな!
「わ!」
透ける体で君の背中に抱きつく。
返事は無かった。
僕は本来君の前にいてはならない存在だ。生き延びるためなら何だってやってきた。どんなに手を染めようとも気にしなかった。それがこんなところで後悔に変わるなんて。
甘いミルクチョコレートの瞳にうつされた自分の顔が歪んで見える。
やさしい君。世界の甘く優しいところだけを切り取って作り上げたような愛おしい君。
どうかその安らかな瞳で僕を見つめないで。
並んで歯を磨く朝も
眠れない夜にココアを飲んだ夜も
仕事がうまくいかず泣いたあの日も
おいしいケーキを食べた時も
手料理が失敗して笑い合った瞬間も
いつだって君がいた
私の心に寄り添ってくれた
ねえどうかこれからもずっと
二人隣で笑い合っていられたら
1+1=2。 赤と青を混ぜたら紫。
蛹が孵れば蝶になって、木から葉が落ちれば雪が来る。 速く走るには腕をたくさん振るんだよ。
物知りでしょう。すごいでしょう。だって君のお兄さんだもの。
君はどんな色が好きかな?赤は僕が好きな色だから、黄色なんてどうかな。
お絵描き好きかな。一緒にたくさん絵を描きたいな。
走るの得意かな。僕より速かったらどうしよう?特訓しとかなくちゃ。
妹かな、弟かな?早く会いたいな。どんなことでも物知りなお兄ちゃんが全部教えてあげる!だから君のこともいっぱい教えてね。
カーテンを開けて朝日を浴びる
お気に入りのマグカップで入れたのは新しく買ってきたコーヒー
6枚切りの食パンをトースターに入れ、目玉焼きを小さなフライパンで焼く
軽快な音を立てて焼き上がりを告げるトースターからふっくら焼けたトーストを取り出して、その上に半熟のめだまやきをのせる
今日は塩胡椒の気分 おまけにパセリを上から散らせば完成
毎日の朝ごはんいつもと変わりないこの時間
1日を平穏に過ごすための一つのルーティーン