evi

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11/3/2023, 12:08:20 PM

寝起きのだらけた姿
こんなところ誰にも見せられないわ!

今日も“みんなに好かれるあたし”になるための準備をしなくちゃ

メイクよし、髪も整った
“あたし”になるための最後の香水を潜ませて、準備は終わり

「今日も一日笑顔ですごしましょ」


鏡にうつる自分へ語りかける。
ニッ、と音が出そうなくらいの笑顔でね

自分を元気にできるのは、ここにうつる“あたし”なんだから

11/2/2023, 11:35:38 AM

どうしよう

あとは寝るだけなのに、なんだか小腹が空いてしまった。
今日はいつもより早く帰ってきて、その調子で夕飯も早く食べてしまったからか。

時計の短針はもう少しで真上を向く。
こんな時間に何か食べてしまったら…

肌、荒れるよな
朝胃がムカムカしちゃうかも
とにかくあまり体によくないよね

いろんな事を考えるほどに、お腹が空いていくような
ああ、悪循環だ

いやいや、布団に入って目を瞑ってしまおう。
胃から寂しい音が響きそうな事に気付かぬふりをして、目覚ましをセットする。

その時ふと気付いた
明日は祝日。国民の休日。私の休日!


だったら、少しくらいいいんじゃないか?
そんな考えが出た時には、もう私は冷蔵庫へ向かっていた。

卵、豆腐、納豆、ベーコン。冷凍庫には、ご飯もうどんもあった
けど、今の気分はこれではない。

シンク下の棚を開けると、私の体が求めているものを発見した。
ポテトチップス。それも、少し硬いやつ。
それを手に持ち座椅子へ座る。
スマホで動画を見ながら、バリッと口の中へ放り込んでいく。

明日の私、ごめんなさい。少しだけ、少しだけだから

ああ、もう無くなってしまいそうだ

11/1/2023, 10:46:06 AM

キミはきっと長生きだったのだろう

物静かだけれど、どんな状況でも前向きに生きていく姿にずっと救われてきた。
そんなキミと出会えたから、私の生活も豊かになっていったよ。

出会った頃から変化のない私だったからこそ、キミは最後まで私を忘れずにいてくれたのだろうか。
最後に名前を呼んでくれた声が頭から離れなくて、また目の奥が締め付けられるようだ。


「私は先に死んでしまうけど、この木を見たらたまに思い出して欲しい」
そう言って一緒に植えた木も、とうに私の背丈を抜かして立派な樹木となっている。
こんな木が無くたって、忘れられるはずがないのに。

これから続く悠久の時間で、この喪失感が消える時は来るのだろうか。
今はただ、キミのいないこの家で外を眺める事しかできなさそうだ。