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キミはきっと長生きだったのだろう

物静かだけれど、どんな状況でも前向きに生きていく姿にずっと救われてきた。
そんなキミと出会えたから、私の生活も豊かになっていったよ。

出会った頃から変化のない私だったからこそ、キミは最後まで私を忘れずにいてくれたのだろうか。
最後に名前を呼んでくれた声が頭から離れなくて、また目の奥が締め付けられるようだ。


「私は先に死んでしまうけど、この木を見たらたまに思い出して欲しい」
そう言って一緒に植えた木も、とうに私の背丈を抜かして立派な樹木となっている。
こんな木が無くたって、忘れられるはずがないのに。

これから続く悠久の時間で、この喪失感が消える時は来るのだろうか。
今はただ、キミのいないこの家で外を眺める事しかできなさそうだ。

11/1/2023, 10:46:06 AM