Ryu

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8/4/2024, 3:57:44 PM

頭に浮かぶ、つまらないことでも、興味を持って聞いてくれる人がいる。
逆に、想いを尽くして送った言葉を、無下に聞き捨てる人もいる。
どっちがいいとかじゃない。
これで相手の人間性が分かる。ただそれだけ。

たとえば、愛想笑いの得意な人。
そして、自分の気持ちに正直な人。
つまらないことはつまらないと思われても仕方ない。
そのリアクションで、自分の力量を知るしかない。
どーせ、自分は自分を買い被るんだ。
現実を思い知るには、そのくらいの荒療治が必要なんだ。

何が言いたいのか分からないのは私も同じ。
ホント、つまらないことでもいいから書いてみようと始めると、いつもこんな感じになる。
それでも誰かが読んでくれたりして、また自分を買い被る。
人間ってそんな永久機関になり得るんだな。
でもそれで幸せなら…まあいいか。

週末の夜。
今さっき、つまらない日本のホラー映画を観終えたところ。
ホントにつまらなかった。タイトルは伏せる。
最近アマプラに追加されたから観てみたけど。
でもまあ、どれだけつまらなくても、誰かが一生懸命作ったものには違いないんだろう。
自分はそれを、無下に途中放棄する人間ではなかった。

そんな自分の人間性が垣間見えたから、まあ良しとして週末を終える。
自分の徒然なる思いを綴っただけのつまらないことでも、どこかで誰かの興味を少しでも引くことが出来たなら、自分なりに試行錯誤して生み出した甲斐があったということで、自己満足しよう。

…読み返せば、ホントにつまらないことでしかなかったが。

8/3/2024, 3:12:09 PM

次に目が覚めるまでに、この世界が終わってしまっていたら。
そんなことを考える。
もしくは、すべてのことが、私が眠っている間に見ていた夢だったら。
家族も友達も、自分自身でさえもが夢の中の登場人物で、目を覚ましたらそこは、誰一人いない荒野だったりして。
荒野に、見慣れない虫が一匹いるだけ。

いつも通りに目を覚ませたことに感謝しなきゃ。
家族がいる。部屋もある。美味しいご飯が食べられる。
これが当たり前なのに、当たり前じゃないかもしれない。
荒野を彷徨う一匹の虫なのかもしれない。
目覚めるべき世界が消え去っているかもしれない。
もっとリアルに言えば、体に巣食う悪いものが顔を出すかも。

今日も元気に一日働いた。
それがどれだけ幸せなことか。
家に帰ってゆっくり休める。
これがどれだけ至福な状況か。
夕飯食べて、お風呂に入って、明日に備えて眠る。
そして、目が覚めるまでに、世界が終わらないことを祈る。
孤独な虫になっていないことを祈る。
アメリカの株価が、これ以上暴落しないことを…祈る。

8/2/2024, 2:01:14 PM

「えっ…?」
深夜、病室の窓から女の子が入ってきた。
ここは4階。
さっきまで、明日の手術が怖くて眠れない時間を過ごしていたのに、それよりも怖い出来事が起きてしまった。
パニックを起こしても無理はないだろう。

ところが、
「あ、こんばんは。私、エミリって言います。初めまして」
なんて、可愛く微笑みながら言うもんだから、もはや怖さよりも不思議の方が勝ってきてる。

「こんばんは…って、なんで窓から?ここ4階だよ?」
「ああ、夜は病院の入口が閉まってるから。」
「いや、答えになってないよ。どうやって上がってきたの?」
「え?見て分かるでしょ。私、幽霊だよ。高さなんて関係ないから」
…そーゆーもんなの?じゃあ、入口が閉まってたって通り抜けられるんじゃ…という言葉を飲み込む。
「そーなんだ。ごめんね、私、幽霊って詳しくなくて」
「なんで謝るの?ところでおねーさん、明日手術なんでしょ?」
「そうだけど…なんで知ってるの?」
「んー、幽霊だから」
…答えになってないって。
「そんなことよりさ、手術、怖い?どんな気持ち?」
「そりゃ怖いよ。逃げ出したくて仕方がない」
「そっか。そー思ってね、私が出てきたの」
「…どーゆーこと?」
「あんまり時間がなくてさ。手短に言うね」

彼女の身の上話だった。
以前、この病院に入院していたこと。
手術が必要だったが、ある理由から輸血が許されず、手術を受けられないままに亡くなってしまったこと。
あとは…何故かどこへも行けず、ずっとこの病院の周りを彷徨っていること。

「たぶん、この世界にサヨナラする気持ちが出来上がってなかったからだろーね、って、あのおじいさんが」
「おじいさん?」
「うん。あなたのおじいさんだって。二ヶ月前に死んじゃったって」
「え…?会ったの?」
「会ったってゆーか、最近ずっと一緒にいる。なんかね、自分が死ぬ直前に突然おねーさんがこれから入院ってなって、心配しながら死んだせいか、うまく成仏出来ないんだって」
「…罪悪感でいっぱいになりそうなこと、さらっと言うね」
「だからね、見守ってるから大丈夫だって」
「…ここには来れないの?」
「来てるよ。窓の外にいるんだけど…見えないんだね」
窓の外には夜の闇。人の姿はない。
「あなたは、こんなにはっきり見えるのに」
「私はね、手術がしたかったんだ。そしてもっと生きたかった。だから、おねーさんが羨ましいの。はっきり見えてても、私はもうこの世にはいないからね」
少しだけ、病室の窓が揺れて音を立てる。
「おじいさんが、頑張れって。まだこっちに来るなって。心配してくれる人がいるのも、羨ましいよ」
少女が目を伏せて、悲しそうな表情を見せる。
彼女の両親のことを聞こうとしたが、聞けなかった。
「だからね、もう心配しないで。今夜はゆっくり休んで、明日のために」
「…そーだね。生きるために、頑張んなきゃね」
あなたの分も…生きるよ。これは言葉に出来ない。
「あ、それと、これ」
蝶々の髪飾り。ローマ字で「Emilie」とある。
「私の名前入っちゃっててゴメンだけど、良かったら使って。ベットの下に落としたまま、誰も気付いてくれなくて」
「ありがとう。大事にするね」
「うん。それで、私の分も生きてね」
…さらっと言われた。
「じゃあ、行くね。あ、看護師の相田さんに、お世話になりましたってお礼言っといて」
「びっくりしちゃうだろうけど、言っとくよ」
「じゃあ、バイバイ。おじいさんも手を振ってる」
「うん。バイバイ。おじいちゃん、見守っててくれてありがとう」
「あー、おじいさん、泣いてる。大人も泣くん…」

気付いたら、私以外、誰もいない病室。
いつのまにか、窓の外には雨が降っていた。
おじいちゃん、あの子をよろしくね。
暗い窓の向こうにささやいた。

次の日、ナースステーションに向かう途中で、相田さんに会った。
私の髪を見て、足を止める。
「それ…どこにあったんですか?」
蝶々の髪飾り。気付いてくれた。
「私のベッドの下に。エミリちゃんのですよね」
「え…?どうして笑里ちゃんのこと…会ったことないですよね?」 
「会いました。可愛い子でした」
「そんな訳ないですよ。亡くなったの、もう何年も前ですよ?」

廊下で二人、少し涙ぐんで。
相田さんは私の話を信じてくれた。
エミリちゃん、私よりお姉さんだったのかもしれないな。

8/1/2024, 2:47:56 PM

うまくいかないことも うまく出来たことにして
不安なんか無責任に忘れて やり直せる明日を待とう

こんな日もあるけどさ もう日が暮れて夜が来て
今日が思い出に変わる前に 自分らしさを取り戻して

明日もし晴れたら あなたに会えるかもしれないから
話したいことたくさん持って あの公園に行こう

明日がもし雨でも あなたに会えなかったとしても
話したいことたくさん集めて 会える日を待つよ

雨音のBGMであなたを夢見てる

明日もし晴れたら カーテンを開けて朝の光浴びて
明日がもし雨でも 心も大空も晴れ渡る日を待って

うまくいかないことも うまく出来たことにしよう
不安なんか無責任に忘れて 明日が来ればやり直せる

そうやって頑張っていることを あなたに話したい
雨音のBGMで会える日を夢見てる 明日もし晴れたら

7/31/2024, 1:14:25 PM

運が悪いのかな。
周りの連中が、やたらと徒党を組んで、気付けば俺の悪口を言ってる。
分かってるよ。誰かをターゲットにしたいんだろ。
俺がその配役にちょうどイイんだろ。
喧嘩も強くないし、付き合いも悪いし、気の利いたことも言えないし。
俺がいて良かったな。
お前らの毎日は楽しいだろな。

誰かを陥れれば、自分の価値は上がる、ような気がする。
ワンランクアップしたような高揚感。
一人、格下を作るんだから当たり前だ。
でも、それは勘違いのネタが増えただけのこと。
お前らは誰よりも格下だよ。
徒党を組まないとトイレにすら行けない。
ちょっと運が良かったのかな。
今回は、白羽の矢を立てられなかっただけ。
明日は我が身だってことを思い知れ。

誰かを貶めて作る笑顔ならいらない。
心から笑うほど自分が腐っていく。
無理に付き合って自分を擦り減らす必要はない。
いずれきっと、俺以外の誰かがターゲットになる。
だって、誰だっていいんだから。
ロシアンルーレットを外してしまった。それだけのこと。
運が悪いんだ。
誰にだって起こり得る、アンラッキーなイベント。

群れをなす奴らが見つけた暇潰しは、獣以下の愚かな行為。
人ならざるものに堕ちてゆくだけの、虚しく意味のない争い。
あれに交われば黒に染まる。
だから、一人でいたい。

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