Ryu

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1/16/2024, 10:32:26 PM

この季節、オレンジと青のグラデーションが美しい夕焼けに心を奪われる。
美しさにハッとすると同時に、何故か、一抹の寂しさを感じたりして。
あれって何なんだろ。幼い頃に見た風景とリンクするのかな。
もう戻れないあの頃に見た景色と重なって、ノスタルジックな感情を呼び覚ますのかもしれない。

それはさておき、昨夜、部屋にカメムシを発見。
ファーストコンタクトした娘は、雄叫びを上げた。
カメムシは刺さないし、毒もないからそんなに怖がることはない(臭いけど)と教えても、あのフォルムがダメだと言う。
猫や犬のフォルムは好きで、虫のフォルムは苦手なのか。
その逆の人もいるだろうな。
美しいと醜いは、十人十色。
まあ、アイドルなんて存在がある以上、偏りがあることも事実だが。

それはさておき、この世界は美しいか否か。
世界は自分の心の中にある、なんて誰かが言ってたっけな。…あ、昨日の自分か。
だとすると、その答えは人それぞれ。まさに十人十色。
夕焼けもカメムシも、それをハッとするほど美しいと思う人もいれば、雄叫びを上げるほど醜いと思う人もいる。
アイドルだって星の数ほどいて、それぞれにファンがいるわけで。
この世界は、どっちとも答えの出せないものばかりだ。
あくまで個人の趣好であって、みんな違ってみんなイイ。
だから、他人を論破することなんて何の意味もないね。

それでも、争い、人を傷付けることだけは、満場一致で「醜い」と言える世の中であってほしい。

それを「美しい」と思える人は、自分の心が「醜い」ということに気付いてほしい。

人はいつだって変われる。

1/16/2024, 1:23:08 AM

この世界の良し悪しは、自分の気持ち次第。
日々起こる様々なニュースを、
自分がどう捉えるか、そこで評価は変わる。

海の向こうで起きている大惨事より、
飼い猫の体調不良の方が心配だったり、
観光地で有名なスポットを巡るより、
庭先に咲いた名も知らぬ花に心動かされたり。

すべては自分が中心で、
自分次第で世界は天国にも地獄にもなる。
つまり、この世界は自分の心の中にある。

絵葉書でしか見たことのないような景色。
ホントに存在するのかな。CGだったりして。

かの国が戦争を始めるそうだ。
それは、自分の持っている株価に影響するのかな。

重さが違う。現実味が無い。
イイことも悪いことも、
自分にどう関係してくるのかだけを気にしてる。

願わくば、世界をもっと見てみたい。
だけど、自分のキャパを超えるほど、現実の世界は広いんだろうな。

だから、とりま、今見える世界を楽しもう。
YouTubeで世界を知った気になって、
ソファでふんぞり返って良し悪しを決めるのも悪くない。

1/15/2024, 2:14:11 AM

時は流れ
誰もが大人になる
守られていた時代は終わりを告げ
いつか世界に放り出される

変わらなければ
置き去りにされる
今より強くならなければ
社会に溶け込むスキルを身に付けなければ

なのにどうして
子供の頃より壊れやすい心で
どうして
押し潰されそうな日々を生きているんだろう

どうして
無邪気に笑えたあの頃のように
どうして
大好きな自分のままでいられなくなるんだろう

それが大人になるということ
   だというのなら
そんな大人になんかならなくてもいい

時が流れても
自分は何も変わらないよ
守られる立場から守るべき存在のいる世界へ
自分のままで泳ぎ続けてゆくよ

あの頃の自分に
「どうしてそんなにつまんなそうなの?」
なんて聞かれないように

あの頃の自分に
「思うほど大人は悪くないぞ」と
胸を張って伝えられるように

1/13/2024, 1:18:21 PM

公園のベンチで目を覚ますと、
いつもの新宿の街の喧騒。
始発で帰るつもりが、寝過ごしたらしい。

公園を出て、駅へと向かう。
途中、昨日見たデザイン関連の会社の前を通り過ぎようとして、思わず立ち止まる。
見慣れた、消費者金融の事務所が看板を掲げていた。

駅へと走り、そこが新宿駅であることを確認。
…ロンジュキはどこへ行った?
絶望が押し寄せてくる。
どうしていいか分からずに、とにかく現状を伝えようと、妻にLINEする。

「始発で帰るつもりだったけど、もう家には帰れないかもしれない。」

しばらく待つと、既読が付いて、しばらくすると、返信があった。

「昨夜、変な夢を見たの。あなたが、駅のホームのベンチに座り込んでる夢。それを私はそばで見てた。あなたは私とLINEして、駅を出て、消費者金融の会社に火を付けるの。あなたは泣いてた。私の名前を呼びながら。」

ああ、昨夜こっちの世界にいた自分は、計画をやり遂げた訳だ。いや…それとも、俺は自分が昨夜やったことを忘れているだけなのか?
でも、事務所は燃えていなかった。
妻からの追伸が届く。

「何がどうなってるのかは、私には分からない。でもただ、あなたに帰ってきてほしい。」

人であふれる、新宿駅のいつものホーム。
もちろん改札には壁なんてなかった。

きっと俺は、一夜の夢を見ていたんだな。
妻と同じように。
ずっと夢を見ていたいと思ったけど…いや、違う。
あの夢の続きでは、妻の気持ちは伝わらなかった。

今、何よりも大切なものを手に入れた気がして、
俺は今すぐ、妻のもとに帰りたいと思った。

1/13/2024, 5:54:30 AM

ずっとこのままじゃいられない。
駅のホーム。
夜の帳が降りて、次の電車は来ない。
ベンチに座って、どうしたもんか考えている。

いつも通る改札が、ただの壁になってた。
駅から出られない。
ホームには誰もおらず、辺りにも人の気配はない。
思えば、この駅に降りたのが自分一人だったことが、そもそもの異常の始まりだった。
だってここは新宿駅。金曜の夜。

ほぼほぼ満員だった電車は、自分を残して走り去った。
そして、次の電車は来ない。
いざとなったら、線路に降りてフェンスを乗り越えようか…と考えていた矢先、スマホが震えた。

画面を見ると、妻からのLINEだった。
「どこにいるの?」
シンジュク、と書いて返信する。
「どこそれ?ロンジュキのこと?」
ロンジュキ…そんなお店があったっけ?
いや、新宿駅だよ、と送ると、
「ちょっと…どこの駅よ、それ。」
…ヤバい。何かヤバいことに巻き込まれてるようだ。

そういえば、街の灯りがまるで見えない。
深夜とはいえ、新宿だぞ。
金曜の夜に、まるで人の気配がしないとはこれいかに。

ふと気付くと、目の前に駅名表示板があった。
そこには、「論寿樹」と書かれている。
ロンジュキ…これか。ここがロンジュキなのか。
新宿じゃなくて、論寿樹。
あれ…もしかして…スマホを取り出し、妻にLINE。

「どうすれば、改札を通り抜けられるんだっけ?」
「チャージ切れなの?ちゃんと壁にタッチした?」

改札だったはずの壁に定期をかざす。
壁が消えて、見慣れた改札が現れた。
いつものように改札を抜けて、駅を出る。

見覚えのある新宿の街並みが広がっている。
でも、車の一台も走っていない。
信号までが消灯している。
「もう終電ってないのかな?」
「こんな時間に電車なんてないよ。」
まだ23時。
この世界は、微妙にルールが異なっているらしい。

目的地のビルの前に立つ。
ここに来るまで、誰一人として見かけなかった。
そして、消費者金融だったはずのその事務所は、
デザイン関連の会社に姿を変えていた。

妻に、明日朝の始発で帰るとLINEする。
どこのホテルもお店も営業してないから、公園で時間を潰すしかないらしい。
それでも、500万の借金を帳消しに出来て、
なおかつ、放火魔にならずに済んだということだ。

いいじゃないか、この世界。
俺は公園のベンチで眠りについた。

明日の朝、目覚めても、
これが夢なんかじゃなくて、
ずっとこのままでありますように。

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