被災地に向けて、祈りを届けよう。
何の役にも立たないけど、
祈ることしか出来ないんなら、
自己満足でいいじゃないか。
自分がその立場になった時、
どこかで誰かが無事を祈ってくれてると思えるんなら、
こんなに心強いことはない。
無関心が一番さみしいよね。
寒さが身に染みて凍える夜も、
乗り越えてゆける強さが、あなた達にはきっとある。
他人を思いやり、分け合う優しさが、
どんな状況にあっても、私達の心にはあふれてる。
そうであることを祈り、
そうでありたいと願う。
綺麗事かもしれないけど、誰かを救いたいと祈る気持ちが、
人を成長させると思うんだ。
絵空事かもしれないけど、誰もが幸せであれと願う気持ちが、
世界を変えてゆくと思うんだ。
だってそーやって人は、この地球を守ってきたじゃないか。
戦争を始める馬鹿もいるけど、命がけで他人を救うバカもいるんだよ。
I see friends shaking hands
Saying, How do you do?
They’re really saying
I love you
この素晴らしき世界に生きて、
もっと成長したい。世界を変えていきたい。
だから、被災地の人達、頑張って。
何の役にも立たないけど、世界の片隅で祈ってるよ。
これから20歳になる人。
今、20歳の人。
少し前に20歳を迎えた人。
遠い昔に20歳を迎えた人。…今ここ。
20歳の頃は、想像も出来なかった今の自分。
ちゃんと働いてるのか、結婚は出来るのか、子供はいるのか、家族は作れたか、健康に生きてるか。
その答えを知れたことは嬉しい。
すべてが望み通りではなくても、今ここに、20歳の頃を振り返れる自分がいることが。
途中で人生を投げ出さずに、のらりくらりと生きてきたこと。
死にたいくらいに辛くても、「なんとかなるさ」でなんとかしてきたこと。
好きだった人。嫌いだった人。
大切な人との別れや、大切な人との出会い。
そして、今ここ。
私は、幸せです。
たとえ未来が真っ暗に思えても、実際に訪れる未来がどうなのかは誰にも分からない。
そこまで生きていくしか、それを知る方法はないんだから、まだまだ生きてやろうじゃないの。
20歳の頃には想像出来なかった今の自分のように、人生のマスターと呼ばれるほどの年齢になった自分にいつかきっと会える。
…いや、マスターにはなれてなくとも、今の自分を懐かしく思い出せる自分に。
そんな人生も悪くないな。
年を取るのもイイもんだと思える。
映画の結末はちゃんと観たい派だし、いろいろあったならなおさらだ。
まさに、自分が監督の「素晴らしき哉、人生!ディレクターズカット版」ってところか。
オリジナル観てないけど…。
とりとめなんて無い、それもまた人生。
三日月ってのはこちら側の見え方の問題で、
月そのものは何も変わってない訳で、
角度とか、他の星との位置関係であーゆー風に見える訳で。
満月だってすべては見えていない。
裏側があるからね。
人間もそーだよね。
人によって、その時々で見え方が違う。
時には、自分の言動が影響して相手を変えてしまうこともある。
地球が影を落として三日月を作ってしまうように。
消え入りそうな、か細い三日月。
でも、まん丸い月がそこにはある。
今夜は、身を潜めていたい気分なのかな。
そのすべてを知ることは出来ないけど、
知らないままでいい、ともに太陽の光に照らされたいと願う。
お互いの傷をいたわるような、暖かい太陽の光に。
今度、白昼の月を見たら、何だか癒やされそうだ。
蛇足だけど、ネットで調べたら、
地球が反射した太陽の光によって月の暗い部分が照らされる「地球照」という現象があるらしい。
なんか、イイね。
気持ちに色があったら…
まあ、怒りは赤。これは納得。
悲しみは青。クールなイメージもあるけど。
そして、喜びは黄色。なんか、楽しそうな色だよね。
確か、映画「インサイド・ヘッド」でもそーだった。
ビビリが紫でムカムカが緑ってのは…よく分からないけど。
じゃあ、不安は?
灰色…て感じかな。
逆に、黒はどんな感情なんだろう?
「スターウォーズ」のダークサイドなんて、漆黒のイメージだよな。
いや…これはダース・ベイダーのコスチュームのせいか?
いずれにせよ、出来るだけ持ちたくない悪い感情だと思う。
やっぱり、明るい色がポジティブで、暗い色がネガティブってことか。
人は色とりどりの感情を表現出来るんだな。
でも、そんな中で、自分が一番染まりたくない色は、白。
これは…何の感情も持たない、ってことになると思う。
人として、黒い感情を持つより避けたいこと。
灰色なんて可愛いもんだ。
やっぱり、色とりどりがいいよね。
生きていく以上、何らかの色を付けたいよね。
たとえそれが黒や灰色でも、生きてることの証だから。
真白い雪原に残された、あの足跡。
遠くの森の方から、真っ直ぐこちらへと続いている。
僕はそれを、自分の部屋の窓から見下ろしている。
あの足跡が誰のものなのか、僕は知っている。
今からもう15年も前に、まだ幼かった僕が、森で出会った女の子。
森で迷子になって泣いていた僕を、助けてくれた女の子。
彼女は自分の事を、「雪ん子」と名乗った。
人間じゃない、とも言った。
でも僕は、森で一緒に遊んでくれて、ちゃんと家まで送り届けてくれた彼女の事が、今でも忘れられない。
サヨナラした後で、部屋の窓から見下ろした雪の上に、
森の方からずっと続いている、彼女と僕の足跡が残されていたっけ。
あれから何度も森へ出掛けては、彼女の姿を探したけれど、一度も出会う事は無かった。
「私の姿はね、人間には、10歳を過ぎると見えなくなるの。ホントだよ」
あの日、彼女が言っていた。
そしてあの日は、僕の10歳の誕生日の4日前だった。
あれは、ホントだったのだろうか。
あの日見たのと同じ足跡が、真白い雪原に残されている。
朝起きて、窓の外を眺めた僕はそれに気付いた。
彼女が夜のうちに会いにきてくれたのだろうか。
それなら一目会いたかった。
たとえ姿が見えなくても、声をかけてくれたら、真夜中だって部屋を飛び出したのに。
それとも、もはや声すら聞く事は出来ないのか。
ふと、気付いた。
あの日見た足跡と、何かが違う。
足跡は森の方から真っ直ぐに僕の部屋の前まで続いていたが、
あの日見たのは僕と彼女、二人分の足跡だった。
でも、それだけじゃない。
彼女が僕を家に送り届けて、そしてまた森へと帰っていく、遠ざかる足跡があったはずだ。
それが、無い。
僕は部屋を飛び出した。
足跡がここまで歩いてきて、それが森の方へ戻っていっていないという事。
それはつまり、足跡の主が、まだそこにいるって事なんじゃないのか。
どんなに目を凝らしても、姿は見えないけれど。
でも、僕はずっと伝えたかった事を言葉にした。
「ありがとう。君のおかげで、僕はこうして大人になれたよ」
雪深い森の中で凍死する事も無く。
新しい足跡が生まれた。
何も無かった雪の上に、小さな足跡が刻まれてゆく。
姿は見えないけれど、彼女が今、森に帰ってゆく。
「10歳を過ぎると見えなくなるの。ホントだよ」
ホントだったんだな。
僕は立ち尽くして、彼女にお別れを言った。
「さよなら。また会いたいよ」
真白い雪原の上で、あの日の彼女が僕に微笑んでいる、そんな気がした。