走馬灯のように、過去の記憶が蘇る。
学校帰りの土手。嫌いな先輩への愚痴。
転校していった友達の笑顔や、雨上がりの校庭。
昔、家で飼っていた猫がすり寄ってくる。
この子は、家の前の道で車に轢かれて死んだ。
夕暮れの田んぼ道。怪しげな風貌の男達に囲まれる。
「お金持ってる?」みぞおちに激しい痛み。
怒鳴りながら箒を振り回す母の姿。
あの時のヒーローはエプロンを付けてた。
降りしきる雨の中、道端に落ちてたミトンの手ぶくろ。
失くした子は、凍えそうな指先で捨て猫を抱き上げる。
この子は、家の前の道で車に轢かれて死んだ。
そして道端には、雨に濡れたミトンの手ぶくろ。
あれ、これはもしかして、ホントの走馬灯?
指先が冷たくて、感覚が失せてゆく。
私のミトンの手ぶくろはどこ…?
君を想い続ける気持ちは変わらないとか、
生涯君を愛し続けるとか、
安っぽいドラマのセリフみたいなの、
ホントに言っちゃってる人はいるんだろうか。
未来の自分が抱いている感情なんて、
今の自分には想像することくらいしか出来ないと思うんだけど。
案外、まったく別の方向を向いてるかもしれないよね。
そんな中で、変わらないものがあるとしたら、
幸せに生きてたいって気持ちくらいじゃないのかな。
ずっとそう思って生きてきたからね。
変わらないものはないとされる世の中で、
人は変わりながら、変わらぬ幸せを求めてるんだと思う。
幸せの形は変わるけれど、幸せであることを望む気持ちは変わらずに…何だかよく分からなくなってきた。
これもコロナの高熱のせいかな。
願わくば、医療の技術にはどんどん変化をもたらして、
こんなウイルス、簡単に駆逐できる世の中になってほしい。
そう想い続ける気持ちは、きっといつまでも変わらない。
リアルで、
昨日の日曜日、家族で遊びに出掛けて、
夜、発熱。38.7度。
今日病院に行ったら、コロナと診断されました。
そんなクリスマスです。
年末の忙しい時期に申し訳ないと職場に連絡したら、
心配しないで、お大事に、の言葉。
まあ、自分でもそう言うだろうけど、
迷惑かけてるのは事実な訳で、
気持ちが軽くなったのも事実な訳で。
「こんなクリスマスの過ごし方は嫌だ」ランキング上位の今夜、
どうせ寝てることくらいしか出来ないんだから、
自分にとって本当に大切なものは何か、とか、
文章にして誰かに伝えたいことはこれなのか、とか、
とりとめないどーでもいいことを考えながら眠る、
そんなクリスマスです。
思い出すよ。イブの夜、下心だけで突き進んだ時代。
今思うと、苦笑してしまう自分だけど、
あの情熱は今はもうない。
でも、そのおかげで、
温もりのある家庭を手に入れた訳で、
コンビニ弁当が、手作りチキンに変わった訳で。
下心が地球を救ってるのかもな…なんて、
あの頃の自分にエールを送る、イブの夜。
最近仕事で嫌なことがあってさ、
そんな時に仰ぎ見る大空も、
帰宅後にゆっくり浸かる柚子風呂も、
俺にとっては最高のプレゼント。
…ってことに気付かせてくれたこのアプリも、
俺にとっては最高のプレゼントです。