8/15/2024, 3:30:46 PM
「海が見たい」と
ワガママ言ったあたしを
君がこっそりと連れ出してくれた。
『暗くて何も見えないよ』と
君は笑っていたけど
たどり着いたそこは
思っていたよりもずっと明るい月に照らされていて。
冷たい風に混ざる潮の香りから逃げるように
マフラーに鼻先を埋めた。
『「寒いね」』って笑い合う。
その君のまつげに
そっと乗った雪。
初めて見た 海に降る雪 は
まだ溶け残って、あたしを冷やしてる。
夏になった 今も。
【夜の海】
8/14/2024, 1:56:10 PM
どこへでも行ける気がして
ペダルを強く踏み込んだ
きみの背中越しじゃない
あたしだけの世界
【自転車に乗って】
8/13/2024, 12:32:31 PM
【心の健康】
それがあれば
彼女はたぶん今も笑ってた
8/12/2024, 12:03:07 PM
夜の真ん中で
僕だけが聞く
【君の奏でる音楽】
8/11/2024, 10:33:56 AM
飛ばないように
片手で押さえた麦わら帽子
その反対の手をとって
きみと歩く砂浜
この夕日が
海の向こうに帰ったら
きっと別々の場所に帰る僕ら
それが
いつもより少しさみしくて
きみの頭の上から
奪い取ったそれに
隠れて重ねた 唇と影
【麦わら帽子】