茜寧

Open App
7/25/2023, 11:12:39 AM

あぁ、空よ

あなたはどうしてそんなに遠いの?

あぁ、土よ

あなたはどうしてそんなに冷たいの?

あぁ、風よ

こんな所に囚われた私を早く連れ出して。



お題 鳥かご

6/24/2023, 2:08:24 PM

時の流れは驚くほど早い。

幸せに気づく暇もないまま、今日が過ぎていく。

嬉しさが溢れて眠れなかったあの日も、枕を濡らして迎えたあの夜も、どれもどれも大切なあの日。

どんなに嫌なことがあったって、すべて時間が解決してくれる。

歩くっていう字は、少し止まるって書くらしいから、
今日は少し止まってみる。

歩き方を忘れるほど止まってたっていい。

1年後、2年後3年後にまた歩き方を教えに来るから、それまではゆっくり休んでね。

5/30/2023, 5:23:02 PM

「大丈夫だよ」

「私はどっちでもいいよ」

「ごめんね」

優しいね。心が綺麗だねってずっと言われてきた。

でも、この言葉たちは、そんな素敵なものじゃない。

私が私を守るために、吐き続けてきた言葉。

私の心は綺麗なんじゃなくて、弱いだけ。

今の私は、ずっと現実から逃げてきた結果の塊。

本当の自分なんて、とっくの昔に見失った。

嘘をつき続け、愛想笑いの上手になった私も、本当の私なのかもしれない。

そんな私を愛せるのは、私だけ。
私は今日も私が好き。

5/29/2023, 3:47:48 PM

「ごめんね、泣いちゃって」

別れ話の途中、彼はそう言って笑った。

必死で気づかないフリをしていた私にとって、その言葉は鉛のように重く、心底どうでもよかった。

「もう会えないの?」

震える声で彼は言った。マンホールの蓋を開けてしまったかのような感情に私は困惑する。

どれだけ多く言葉を交わしても、どれだけ長く電話を繋いでも、通じないものはある。

「彼に会いにいく電車に乗る度、私はいつも心臓を突き刺されたかのような痛みを憶える」

彼に会ったら、どんな言葉をかけよう。
どうやって笑おう。

そこには、焦りと恐怖しかなかった。

「手を繋いだ。人生で初めて。」

右手に緊張が走る。手も心臓も、握りつぶされるような感覚を覚えた。

手を握りあっているのに、仕合わせではなかった。


私たちはもう、終わったのだ。
日が暮れ、冷たい風が胸を撫でる。

その日私は、3ヶ月ぶりにゆっくりと眠ることが出来た。

5/17/2023, 3:33:35 PM

ベットに吸い込まれる。

ため息とともに、深く深く堕ちて行く。

真夜中の戸を叩き、追い出されるように朝になる。

「あぁ、また今日も生きている。」

Next