-入道雲-
18歳の時、車の免許を取りました。
私の初運転は家族で外食に行こうという話になり、パパを助手席に乗せた時は緊張したな(笑)
パパは大型二種の免許を持った強者だから。
トロトロの運転を小馬鹿にされながらコツを教わったりしてました。
そして今日の話ですが、ひとり車でお買い物に行きました。
最近はとても蒸し暑いくて鬱陶しい。
なのに私は自由で恵まれていると思ったのは、駐車場の真正面にある入道雲を見たから。自分の影で凹凸が強調される立派な座り雲。
静かに亡き父を想った。
-夏-
この目に見えるあの夕陽みたいに
僕だって燃えている
この急カーブを走って走って
力尽きるまで走り切らなきゃな
若草色を真っ赤に染まった身体で突っ走る
色んな奴を横目にしては、風に身を任せる
ぐるぐるぐるぐる
同じような所をずっとずっと…
どのくらいの奴らに勝ってきたのか
いや、数なんかどうでもいい
こうやって灰になり
僕は役目を果たしたのだから
いい夏だったよな?
そうくすぶってた最後の姿を見届けて
奥さんは一息で僕を樹木の方へ吹き捨てた。
-ここではないどこかで-
神様は意地が悪い
ここ以外を絶対に作る
ここ以外はテンで何も見えない
開かずの扉や
運がないとか
ハズレが多いことも
呼ばれない合コンだと?
ここで頼むよ!
今ここしかないんだよ!
-君と最後にあった日-
「会うのがこれで最後の日」
がない人と出逢ったと思ってる。
君は絶対に来る。
-繊細な花-
バイトで先輩が言ってた。
「あたし枯れるから花って嫌いなの」
そんなことを考える人が居るなんて、びっくりした。
お次には死ぬから人間が嫌いなのとでも言うのかな?
花だって枯れるために咲きたいわけじゃないし、赤ちゃんも死ぬために産まれるわけじゃない。
どんなに自分を頼りなく思えても、凛としていていい。
根をはる場所が狭くても子孫を残すのが難しくても、自分が咲くために日差しに手を伸ばす事は他人が咎める事はできないし寧ろ見どころではないか。
だから私は花束には必ず主役の他に、可愛らしい繊細な花を添えるのが好きなのだ。