「春爛漫」4/10
雨が降っている。
桜の花が、地面に散っていく。
お花見の計画が台無しになった。
でも、みんな花より団子だし
別に、桜なんて無くても、、、
誰から見ても、しょんぼりしている私は、
みんなのいる、教室に歩いていく。
憂鬱な気分で教室の扉を開けると
突然、視界がピンクに染まった。
何が起こったの!?
そう思ったが、理解した瞬間唖然とする。
「お、キタキタ。 見てよ、桜だよ!」
得意気に笑う君は、目の前の光景を自慢した。
教室を舞う、桜の花を
私の見たかった、桜の花を
『誰よりも、ずっと』4/9
私には夢がある。
見知らぬ誰かには、
不可能だってバカにされた
だけど、これは私の決めたことだから
誰よりも、挑戦して
不可能なんてないって証明するよ
『これからも、ずっと』4/8
「あぁ~あ、また殺されだぁぁーーー!」
節操もなく地面で暴れるコレは、
不老不死の化け物だった。
少しは優しく殺してよ。
そんな風に言う君を、私は笑う。
「もう、死にたいよ。殺してよ」
あんな、弱っていた頃が懐かしい。
私が、酷い殺し方をする内は
勝手に死なないでよ?
『沈む夕日』4/7
1日が終わるのはいつ?
時計の針が0時を回った時、眠った時、、、
1日が終わらないで欲しい日もあれば、
早く過ぎ去って欲しい日もある。
はぁ、と溜め息を吐きながら
私は夕日を眺めている。
「今日も、1日が終わりかぁ」
今日も、私という存在が消えて
薄れていくんだと夜を向かえて思う。
『君の目を見つめると』4/6
「私、瞳占いができるの!」
友人は、いきなりそんなことを言い出した。
いや、瞳占いって何?
「手相占いとか、星座占いとかあるじゃん?
それと同じだよ!?」
意味が分からない。
というか、眼を見て何が分かるっていうんだ。
「分かる、分かる。
例えば昨日の睡眠時間とか?」
おぉ凄い。
でも、占いって過去を見るものだっけ?
「まぁまぁ、物は試しだよ」
友人は、前髪が触れ合う程近くに
寄って、私を見つめているのだろう。
「え、好き」
文脈がおかしい。
「瞳って、鏡になるんだね。
私、めっちゃ可愛いわ」
はいはい、かわいい、かわいい
私は適当な事を言った。
私の目は、何も見えていないのに