『星空の下で』4/5
もし、星に手が届いたらのなら
私は、それを海に投げ入れよう。
最初は、キラキラと輝いていたけど、
時期に、暗闇に消えてしまう。
波の音だけが聞こえる。
顔をあげ、空を見る。
星は降ってこない。
私は、海に反射する星を手に取った。
冷たくて、すぐに消えてしまった。
もし、星に手が届くのなら
暗く冷たい、海に温もりを与えたい。
「それでいい」4/4
赤、青、黄色と導線の繋がれた
デジタル盤の表示が一分を切った。
「ほ、本当に赤でいいんですね!」
私は、震えた手でニッパーを持ち
赤色の導線に切り込みをいれる。
パチンッ、心臓の止まる音がする。
デジタル盤の数字が止まって、
私の時間が動き出す。
「ふぁぁぁぁ~
焼き肉行きましょうよ。先輩の奢りで」
『はいはい、それでいいよ』
「一つだけ」4/3
世界に一つだけ
アナタは何を思い浮かべる?
─────────────────────
それに、形はある?
それとも、概念的?
それは、側にある?
それとも、存在しないもの?
それを、大切だと思う?
それとも、身近なもの?
それの、イメージはどんな?
本当に世界で一つだけ?
───────────────────
それが、君のたった一つの答え
世界で唯一の、ね?
あ、複数の答えがでちゃった?
それとも、何もなかったかな?
まぁ、うん。気楽にいこうよ
『大切なもの』4/2
思い出を忘れないように、フィルムにした。
オルゴールのような機械に容れて、
私の記憶をクルクルと回す。
「、、、何でこんなゴミあるんだろう?」
知らない誰かが映るフィルムを捨てた。
「思い出を残そうとしたのに、
何で要らない記憶をフィルムにしたんだろう」
本当に大事な記憶をフィルムにしよう。
機械をクルクルと回す。
『エイプリルフール』4/1
『今日は、エイプリルフールですね!
私、誕生日なの!』
何か、部活の先輩からLINE来た。
「これ、どっちよ?」
俺は少し考えて、返信する。
『誕生日、おめでとうございます
それと先輩のこと、好きですよ』
『私も好きだよ。チュ』
ホントにどっちだよ!
滅びろ、エイプリルフールーーー!!!