『幸せに』3/31
昨日、始めての道を歩いた。
ずっと同じ町に住んでいるのに、
今日、道端に花が咲いてるのを見つけた。
子供の頃は、よく見かけたな
明日、私はこの町を出ていく。
いつか、もっと懐かしくなるのかな、
寂しいと思う日が来るのかな?
「今まで、ありがとう。行ってきます」
『何気ないふり』3/30
「私、借金してるんすよ」
何か、急に語り始めた。
「千円貸してくれない?」
おい、待て財布を離せ
「優しい先輩が、お金を貸すまで3・2・1!」
何気ないフリ、、、違う違う、そうじゃない。
『ハッピーエンド』3/29
全人類から嫌われて、世界の敵になりました。
望んだ訳じゃないのに、悪役になりました。
「、、、助けて」
悪役は、英雄によって倒されました。
世界は救われたのです!
あぁ、人類みんなが望んだ事、
ハッピーエンドです!
「消えたくないよ。誰か、、、」
アナタの役割は悪役です。
そんな、アナタにふさわしい最後です。
「それでも、誰か、、、」
───データが消去されました。
「、、、あれ? 此処は」
突如世界の敵が現れました。
人類のハッピーエンドを目指して
悪役を排除しましょう!
『見つめられると』3/28
「、、、なぁ~に?」
もう大丈夫だよ、アナタは言った。
「アナタが、好きだったよ」
君が好きだった、アナタは線香に火をつけた。
「アナタは、最後まで泣き虫だね」
君の前で、いつも僕は泣いていた。
『My Heart』3/27
ザクッと、白い肌に銀色のナイフを入れる。
それは、抵抗なく体を裂き、
床を赤色に染めていく。
ダラダラと、赤い液体が腕を伝っていく。
呼吸が浅くなって、体の中心が熱くなる。
「あぁ、綺麗───」
私が抱えあげたソレは、チの上に落ちた