『大切なもの』4/2
思い出を忘れないように、フィルムにした。
オルゴールのような機械に容れて、
私の記憶をクルクルと回す。
「、、、何でこんなゴミあるんだろう?」
知らない誰かが映るフィルムを捨てた。
「思い出を残そうとしたのに、
何で要らない記憶をフィルムにしたんだろう」
本当に大事な記憶をフィルムにしよう。
機械をクルクルと回す。
『エイプリルフール』4/1
『今日は、エイプリルフールですね!
私、誕生日なの!』
何か、部活の先輩からLINE来た。
「これ、どっちよ?」
俺は少し考えて、返信する。
『誕生日、おめでとうございます
それと先輩のこと、好きですよ』
『私も好きだよ。チュ』
ホントにどっちだよ!
滅びろ、エイプリルフールーーー!!!
『幸せに』3/31
昨日、始めての道を歩いた。
ずっと同じ町に住んでいるのに、
今日、道端に花が咲いてるのを見つけた。
子供の頃は、よく見かけたな
明日、私はこの町を出ていく。
いつか、もっと懐かしくなるのかな、
寂しいと思う日が来るのかな?
「今まで、ありがとう。行ってきます」
『何気ないふり』3/30
「私、借金してるんすよ」
何か、急に語り始めた。
「千円貸してくれない?」
おい、待て財布を離せ
「優しい先輩が、お金を貸すまで3・2・1!」
何気ないフリ、、、違う違う、そうじゃない。
『ハッピーエンド』3/29
全人類から嫌われて、世界の敵になりました。
望んだ訳じゃないのに、悪役になりました。
「、、、助けて」
悪役は、英雄によって倒されました。
世界は救われたのです!
あぁ、人類みんなが望んだ事、
ハッピーエンドです!
「消えたくないよ。誰か、、、」
アナタの役割は悪役です。
そんな、アナタにふさわしい最後です。
「それでも、誰か、、、」
───データが消去されました。
「、、、あれ? 此処は」
突如世界の敵が現れました。
人類のハッピーエンドを目指して
悪役を排除しましょう!