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2/16/2026, 11:23:50 AM

"誰よりも"

誰よりも、愛していた。

たった6年、周りの同じように愛する人よりも断然少ない期間だったけれど、兎にも角にも私はそれを愛していた。

整った環境でそれを磨き上げる機会をもぎ取り
より深くそれを知る事ができた。

楽しかった。
ありえないほど大変だったが、好きだったから続けていたし、やればやるほど好きになった。

愛しているという気持ちには自信があった。

少なくとも、あいつよりもそれを愛していた

同級生のあいつ。無自覚のうちに私の邪魔をして
私を追い出したくせに被害者ヅラで泣き喚くあいつ。

反吐が出る。虫唾が走る。殺意が湧いた。

私の全てを奪ったあいつを、私は許さない。

誰よりも。

2/15/2026, 10:59:35 PM

"10年後の私から届いた手紙"

静けさが恐ろしい夜だった。
ただ椅子に座り、静寂に身を任せて机のライトを見つめていた

目の前にはぐちゃぐちゃになった便箋と、インクの無くなったボールペン

痛い
乱暴に便箋を扱ったせいで浅いが手が切れていた

何がしたいのか
哀れな自らに同情して、侮蔑した。

ただ、ただ茫然として時間を無駄に浪費していた。

こんなことをして、何になる

御伽話に浮かされて、届いてほしいと希うなど抱腹絶倒。
愚かだ。

肺の澱んだ空気を一気に吐き出し
10年前へ届くことを祈って、ゴミ箱に放り出した

2/15/2026, 4:43:07 AM

"バレンタイン"


最初に目を逸らしたのは、どちらだったっけ。


部屋を片付けながら思い出している
物を掴み移動させる四肢に、必要以上の意識を向けて

これはここ、これは…ここの方がわかりやすい
これ前探してたやつ。ここに置いとこ

珍しく順調だったが面倒になって、近くにあったトートバッグに全部突っ込んでクローゼットに押し込める。

暑い

部屋の温度には気が回っておらず、片付け擬きが終わった直後にそう感じた。

窓の鍵に手を伸ばして、開けると雨戸越しに涼しい風がささやかに入り込んでくる

空気が美味しい、とはこのことか
新鮮な空気を肺に送り込んで、

ふと下に目をやると、蜘蛛がいた
丁度窓のレーンのところ

ズバッと窓を閉めて手早く鍵を閉める
素知らぬ顔でスススッと窓を登っている

外側なのを確認して、邪魔された腹いせにデコピンをかました。変わらず素知らぬ顔。こちらにも気付いていない

暑い

我慢できないほどではないけれど
溶けてしまわないかな

机の上にある小さな紙袋に入ったチョコレートを手に取る

誰かに渡すため。の、チョコレート
渡す相手は、いると言えばいる。

紙袋から取り出して、六角形で綺麗に包装された箱を撫でる

高かったな、万年金欠の私には結構な痛手
けれども買わない選択肢がなかった。

結局無駄になってしまった気もするのだけど。

素晴らしく虚しいそれの、横に張り付いたテープを剥がす
思っていたよりもベッタリと張り付いていて、綺麗に剥がしたつもりでも音を立てて破れてしまった

少しむっとして手に粘着剤が張り付くのを感じながら蓋を開けた

入っていたチョコレートは9つ
一番目についたカカオの形をした金粉が混ぜ込められたチョコレートを手に取って、口に放り込む。

噛み砕くとやはり柔らかくて、ほろ苦いビターな風味が口の中で広がった。


甘い方が、好きだな。

2/13/2026, 1:33:55 PM

"待ってて"

私なんかのために儚くなった君を思い出す。
柔らかくって愛しい笑顔が瞼の裏に焼き付いて離れない。

会いたいのに

電車に揺られながら、浸っていた。
君が隣にいないのに、もうずっと声を聞いていないのに

君がここにいたならばという思考は留まるところを知らず
私を一層惨めにする

君ひとりいなくても、私の人生は楽しい。

だから 困る。

君のいない人生に悲観して、絶望しているならば
君が私の人生を呪ってくれていたならば

どれだけ救われたのかな

ずっと、会いたい。

2/12/2026, 11:50:19 AM

"伝えたい"

いつか君と見た夜空を見上げて、私は泣いていた。

心の奥がぎゅっと締め付けられて苦しい。

一等輝く星を見ているからだとわかっているけれど、どうにも目が離せない。

君の柔らかくって愛しい咲顔を思い出せる気がするから

ずっとずっと伝えたかった。

でも伝える勇気も時間も無かった。

二度と会えない君に、


「ずっと、大嫌いだったよ。」


最大の愛を込めて。

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