『青い風』
風に色を付けたなら、毎日がカラフルになるだろうな。
明け方の風は黄金に輝き、夕方の風は茜色。夜風は紺色かな。
その時々に咲く花の色をしているのもいい。
春には桜色の風が吹き、五月には菖蒲色、梅雨時は紫陽花色。
季節で色を付けるなら、青い風が吹くのはいつだろう。
寒色だから冬?
でもそれだと寒々しいから、夏にこそ青い風が吹いてほしい。涼やかで気持ちよさそうだ。
代わりに冬には暖かそうな色を。
『遠くへ行きたい』
たまにどこかへ行きたくなる。
旅行とか観光ではなく、誰も知らないところへ、ふらっと。
そして、その度に思うのだ。
今だって、ココだって、私のことみんな知らなくね?と。
『クリスタル』
ずっと、日本の国石は水晶だと思っていた。
でもググってみたら、2016年に翡翠と決まったらしい。
え? そんな最近決まったの? それ以前は?
どうやら、1913年にアメリカ人の鉱物学者が著した本に日本の国の石は水晶だと書かれていて、それが浸透していたらしい。
『夏の匂い』
焼けたアスファルトに俄か雨が叩きつけた後の、あの何とも言えない匂いが思い浮かぶ。
あの匂いが起きる現象を、“ペトリコール”と呼ぶらしい。
ギリシャ語で「石のエッセンス」を意味する言葉。
熱を帯びたアスファルトに雨が降ることで、付着した油分やホコリが雨水と反応し、気化しているんだとか。
『カーテン』
昔の学校にはエアコンがなかった。
夏になれば、下敷きでパタパタ扇ぎ、窓を全開にしてやり過ごすだけ。
だからなのか、強い日差しの中、風に吹かれたカーテンが翻る様は印象的で、夏の風景のひとつとして記憶に残っている。
『青く深く』
このお題を見て最初に連想したのは『グラン・ブルー』という映画だ。
ギリシャの海を舞台に、フランス人の少年とイタリア人の少年が出会って、素潜りを競い合い、長じてダイバーになる。
この映画はなんといっても、海の青さが美しい。
身ひとつで深く深く、青さがどんどん濃くなる海の底へと潜っていく。
暑さにやられて涼を求めたい時にオススメの映画だ。
ただ、海の青さにばかり目を惹かれて、ストーリーあんまり覚えていないな。
『夏の気配』
気配どころか、猛暑始まってるよね。
梅雨入りが遅かったからか、梅雨まだ〜?って思ってるうちに暑くなった感ある。
『まだ見ぬ世界へ!』
何かの専門分野とか
芸能界とか
上流階級とか
死後の世界とか
異世界とか
自分の知らない世界は、たくさんあるけれど
とりあえず、目の前に迫りくる未知の領域がある
気温40℃が常態化した世界
できれば体験したくないなぁ
『最後の声』
人は誰かを忘れる時、最初に声の記憶が薄れるのだという。
顔や表情、服の好みや食べ物の好き嫌いに性格など、いろんなことを覚えていても、声を脳内で再生するのは難しくなるのだとか。
高い声だった
低い声だった
掠れた声だった
綺麗な声だった
どれもイメージでしか思い出せない。
逆に、こうも考えてる。
私の声は、相手にどんなふうに聞こえているのだろう。
その人が私のことを最後に思い出す時、それが優しい声だといいな。
『小さな愛』
毎日の挨拶
少しの異変に気づく注意力
躊躇いながらもかけられる声
些細な気づかい
遠慮がちな心配り
黙ってそこにいてくれること
そういった日々の小さな物事を幾つも幾つも積み重ねていって、大きな何かに辿り着くのだと思う。
『空はこんなにも』
今日は何度も何度も、ゲリラ的に雨が降った。
そうかと思えばすぐに止んで、カーッと暑い日差しが容赦なく降り注ぐ。
堪らずに窓を開けると1時間ほどでまたザーザー降り。
ねえ、空ってこんなにもコロコロ変わるものだったっけ?
雨雲って、こんな住宅地の上で急速に発達するものだった?
昔語りは歳をとった証拠だけど、それでも言わずにいられない。
もう今から恐れ慄いている……
どうか、暑さで生死を彷徨わない程度の夏らしさを!