NoName

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4/10/2025, 11:50:29 AM

夢を見るには疲弊しすぎている。6時間眠れば満足の生活で、変わらない天井に息が詰まる。外に出る。日差しと匂いで、ラジオ体操に出かけた朝を思い出す。束の間の幻想も人混みに掻き消され電車に乗り込む。自己啓発本を手にしたスーツとぶつかり舌打ちが鳴る。スーツをなぶり殺して、電車に乗った全員を殺して、自分も死んでやろう。ここにある夢を全てぶっ潰してやろう。出来もしない妄想で脳をアドレナリンで満たすから、今日も夢は見られない。

4/10/2025, 9:08:03 AM

朝目覚めて1人、挨拶をして、顔を洗う。元気か、と思うこともない。死を知らぬ限り、君は存在している。
海馬を通して今も侮蔑の目を向けたり、陽だまりのように暖かな時間をもたらす。ざまあみろ、とこちらも語りかける。
最後の言葉をまだ噛み締め続けている。味がしているような気がする。
元気であったかどうかは、君の訃報を受け取った時に初めて考えることにしている。