題 静寂に包まれた部屋
騒がしいのは好きではない、だからってこんなにも静かすぎるのは…つまらない。
昔からそうだ。そもそも自分は昔から外で遊ぶよりも部屋の中で本を読んでいる方が好きだった。
だからって絶対に外で遊ばなかったわけではないし、周りから見ればただ楽しんでいる普通の子供だ。
けれど、いつだってあの金髪の少女がいたからこそ楽しかったのだ。
…今は一人で部屋にいる。
ああ、この感覚を久しぶりに思い出したよ。
一人って寂しいなあ…
題 別れ際に
いつも一緒にいてくれるって言ったじゃん。
そう言った金髪の少女は泣きながら、遠慮がちに黒髪の少女の服を引っ張る。
その行動に黒髪の少女は、やっぱり愛おしいなあ、と呑気に考える。だからって引き返す事はない、もう決めたのだ。
約束を守れなくてごめん。…でも、もう決めたんだ。
そう言っている黒髪の少女も涙目だ、やはり彼女も金髪の少女と一緒に生きていたかったのだろう。
だが、神様は許してくれない。
何故って?そりゃあ、そういう運命だからに決まっている。
さて…この後、黒髪の少女は何も言わずに列車に乗っていき、金髪の少女も諦めて帰っていく。
なんで知っているの?って……何回も見たことがあるからさ、そして彼女等が次に会うのは戦場。
ほら、黒髪の少女が動き出し…て……
別れ際に何か囁いた。こんな事初めてだ。
まさか、今回は運命が変わるのか?
いや、これだけで変わるとは到底思えないが…
っは、面白い。今回はどんな物語を繰り広げてくれるのか。
二人で生き残る事はできるのか
題 通り雨
あ、雨だ
そう言ったのは誰なのか。先ほどまで晴れていたはずなのに、急に降り出した。
どうせいつか晴れる……それよりそろそろ敵が来るだろうから、此処を守り切ることだけ考えていろ。
部下たちは「りょーかーい」とか適当に返事をして、自分たちの配置につく。自分は別にそんな適当な返事の事は気にしない。
この戦争は三年間も続いている、此処まできたらベテランの兵士ですら疲弊しているのだから。
勿論、その日数の中には雨が降っている日があるのだから今更な事である。
おや?
戦っていた間に雨が止んでいたようだ。
通り雨など珍しい。
まあ、どうでもいいや。
題 秋
秋ってやっぱいいよね…うん。
読書の秋だったり、運動の秋だったり、食欲の秋だったり、なんでも〇〇の秋と付けたくなるこの頃。
どうも私、食欲の秋が一番な金髪の少女です。
思っていた性格と違った?いつもこんな感じだから許してね。
私が一番好きな季節、もちろん秋だね。
何故かって?
ふっふっふ、それはね〜あの黒髪の少女が一番似合うからに決まっているじゃない!
君たちは、私たちがどんな姿をしているのか知らないからあまり想像がつかないと思う。
あ、性格を知りたい方はね、主の他の作品を見ていただければわかると思います。
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何も思いつかなかった結果こうなってしまった。
メタくてごめん。
題 窓から見える景色
幼い頃に見えたのは活気あふれる街並み
よく、金髪の少女が遊びに来てくれるか楽しみにしていた。
一年前まで見えたのは訓練をしている“仲間”
訓練を楽しそうに頑張っている金髪の少女や仲間たちを見て、私のやる気を奮い立たせてくれる
…なら今は?
雪で覆われている街並み
所々に壊れかけている家もある。活気どころか寂れて見える。
巡回をしている“部下”
この状況にうんざりしている様な顔だ。彼らを見ると罪悪感が少しだけ湧いてくる…気がする。
そう思いながら窓の外を見ていると、金髪の女性が来る。
ああ、やっぱり…この狭苦しい心の中から救い出してくれるのは…この人だけだ。