悪魔が私にささやくのだ
人は何のために生きているのかと
己の欲を満たすためではないのかと
私は、ごくりと喉を鳴らす
目の前のモノに手を出してしまえば
今までの我慢は水の泡だ
悪魔はさらにささやき続ける
我慢して何になる
お前は耐えるために生きているのか?
違うだろう?
欲望を満たしてこそ人生だ
あぁ、その通り
私は甘い誘惑に勝てることが出来ない
そうして私は欲望に負け
糖質と脂肪の塊
ショートケーキに手を伸ばした
口に広がる幸福!
生きる喜びを感じる甘み!
まさに神が創りし悪魔の食べ物‼︎
ダイエット7日目
後悔の波にのまれるまで
あと2分
ふと目が覚めた
窓の外は雨が打ちつける
もうすぐ夜明けだ
今日、彼は旅立つ
地方に転勤が決まったのだ
春からは遠距離恋愛だね、と笑った彼は
決して、一緒に来て欲しいとは言わなかった
列車に乗って行ってしまう彼に
一緒に行きたいと言えなかった私は
落ち着いたら会いに行くねと
それだけしか言えなかった
生まれた時から
ずっと一緒だった
初めて歩いた日
手を繋いで歩いて
紅葉の様な小さな手
弾ける様な笑顔
ずっと一緒だと言ってくれた
幼い君は
いつの間にか大人になり
春になったら
遠くの街へ
急に不安になって
ドキドキしたりした時
その不安な現実から心を切り離し
空想の世界に逃げる
現実逃避?
それの何が悪いのか
どんな風にその時を待っていても
それは私の自由でしょう?
不安に苛まれて生きても
空想に思いを馳せて生きても
その現実はやってくるのだから
その事に色々言う人々は
私の不安には
寄り添ってはくれないのだから
大丈夫だよって
言ってあげられるのは
私だけなんだから
大好きなこうちゃんへ
20歳の誕生日おめでとう!
元気にしていますか?
君は今、幸せですか?
どんな大人になっていますか?
パパに似て、背が大きくなっているのかな?
無口なパパと違って、ママみたいにお喋りだった君は
大人になってもお喋りなまま?
想像しただけで、ママはとても楽しいです。
ママの病気が悪くなってお空に行ってしまってから、たくさんの楽しいことや辛い事があったかもしれない。
側で成長を見守って、支えてあげられなくてごめんね。
今はお空から見守るしか出来ないママを許して。
いつかこうちゃんがママの所へ来た時、嬉しかったこと、悲しかった事、どんな風に感じていたか、たくさん話してほしいな。
どうかその日が、できるだけ遠い未来である事を祈っています。
こうちゃんのことが大好きなママより