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1/3/2024, 12:27:56 PM

AM2:00

年に一度の音楽番組も
ぬくい布団も投げ出した。

窓の外は暗闇が深くて、
おにぎりは胃もたれしてしまう。

ニュース番組には知らないキャスター。
今更になって荷物を全部取り出して確認する。

そのうちエンジン音がして
雪道へ出発した。

恐ろしい森の入口
謎の野生生物
星の降る階段

「ダンジョンみたいだね」と笑った。

新しい西暦を雪に書き込む

興奮と眠気で喋ったり喋らなかったりしながら、
街を見下ろした。

吹き付ける風に足や耳が取れそうだ。

だが誰一人、不満を口にしなかった。

暗闇に赤い筋が灯る。
ゆっくりだけど早い。
私達とは違う時間の進み方だ。

ただ、なすがままに私は万歳をし、
オレンジ色に包まれていった。

#日の出

1/2/2024, 12:32:04 PM

夕暮れ時から準備を始める。

枝や松ぼっくりをかじかんだ手で
拾い集めるのだ。

そして、アルコール度数の強いお酒を
ガラス製のグラスに入れる。

おつまみは、なるべくオヤジ臭いものがいい。

マッチを擦る。

グラス越しに赤い影が差すのだろう。

揺らめきを見つめながら、
背伸びをしてふっと微笑むのだ。

#今年の抱負

12/30/2023, 8:56:01 AM

電車で一風変わったおばあさんと隣になった。
帰り際にお礼だと言って、
みかんをもらった。

このみかんには不思議な縁を感じた。
昔話のように思いつきもしなかったものに
変わるのかもしれない。

じろじろと帰り道にのどが渇いた商人はいないか
坂はないか穴はないか泉はないかと探して回った。

それでも、みかんは無事に手元にあった。
大人しくみかんを剥いて食べた。

なにも変化は起きなかった。

#みかん

12/21/2023, 10:17:06 AM

君と目が合わない。

ずっと喋り続けているのに

一人みたいだ。

君を夢中にさせるものを理解したくて

離れていくことを納得したくて

大空の先に思いを馳せた。

#大空

12/16/2023, 11:18:10 AM

いつもは怠惰な私だけど
大切な人が風邪をひくとパワーがみなぎる。

冷えピタを貼っておかゆを作って
毛布をかける一連の作業がものすごく好きだ。

当人はだるいし、
私が張り切るのがうざいと思うかもしれないけど。

#風邪

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