春は僕たちの出番だ。
卒業生や新入生、新社会人を送り迎えしながら
青空に映え、人々の目を楽しませる。
新年度、みんな新しい気持ちで頑張ってね。
でも、あっという間に終わっちゃうんだよな、
僕たちの出番って。
雨が降ると、しおれちゃうし、風にもめっぽう
弱いんだ。
でも、枝から離れた僕たちを、風は優しく
踊らせてくれる。
短いけれど、ヒラヒラと舞って、きれいなんだよ。
やがて僕たちは散っていくけれど、来年もまた
戻ってくるから。きれいに咲きほころんで、皆を
楽しませるから。
お花見もしてね。夜もきれいだよ。
だから待っててね。
「風に身をまかせ」
おうち時間で、したい事…。そうだな、とりあえず
衣替え…夏物をまだ出していない。
最近、読み返したいコミックスができたから、
それを読もう。You Tubeで、面白そうな動画を
探してみよう。
こんなところかな。小さいことしかないけれど、
別にいいや。
「おうち時間でやりたいこと」
小学生の頃の私は、真面目で人の前に
率先して出て、ちょくちょく班長や委員長に
なるような子どもだった。
一見、良い子に思えるが、今考えると、
真面目すぎて、ルールを守らない相手には
容赦せず説教し、「先生に言うよ!」と
大声を出す、嫌なやつだった。
基本的なところは今でも変わらない。
でも、真面目すぎるということは、融通が
きかず、物事に臨機応変にならないということ
だと、ちゃんと知っている。
ルールを守ることは大事だけど、世の中いろんな
人がいるし、自分の考えが正しい、と相手に強要
するのは間違っていると理解している。
大人になって、長い年月をかけて、見えてくる
ことがある。
その人の立場。人との関わり方。世の中を柔軟に
渡っていく考え方。反省も失敗も山のように
しながら、これまでやってきた。
子供のまま、なんて当然無理な話なんだけど、
責任感というものをあまり知らず、ただ好きな
ことをを思うままにできていることに、少し
羨ましさを感じる。
あの頃は、素直に喜怒哀楽を出せていたな…と。
「子供のままで」
たまらなく好きで。
いつも目で追って、話ができたら嬉しくて。
告白したけど、届かなくて。
それでも、諦めきれなくて。
二度ほど、気持ちを伝えた。
止まらなかった。
でも、だめだった。
あれほど、気持ちをわかってほしいと
伝えたときがあっただろうか。
迷惑に思っていたかもしれない。
でも、気持ちを抑えることはできなかった。
「愛を叫ぶ。」
考えてみると、蝶って、見かけなくなったなぁ。
ヒラヒラ、ヒラヒラ。
花の上を舞っている。
春の訪れを感じる。
細かく羽ばたきながらも、ゆっくりと飛んでいく
その姿はきれいだ。
ちょっと、見てみたくなった。またどこかで
舞う姿を見てみたい。
空にきれいに映えている様子が目に浮かんだ。
ヒラヒラ、ヒラヒラ。
「モンシロチョウ」