誰にも言っていない事なんだ。
でも本当は解ってほしいんだ。共感して
ほしいんだ。だけど、話せないんだ。
なぜなら、自分の奥深くに潜んでいる
秘密にしている事、隠している事、
それを裸にされて、どう思われるか、と
気に病むのが嫌だからなんだ。
自分だけが見れる日記帳を
持つしかないのかな。
そこで思いっきり胸の内を
書くしかないのかな。
きっとそれは空回りする。寂しい。虚しい。
でも、もし大切な人が出来たとしても、
どこにも書いていない事など、
きっと、簡単には話せない。
「どこにも書けないこと」
去年、自室の時計が壊れたので新調した。
黒い縁に白盤のアナログ時計。
部屋の時計は、昔からアナログ時計だ。
やっぱり、ぱっと見での時間が分かりやすい。
視力も悪いので、寝起きや裸眼の時など、
ぼんやりとでも分かるのがいい。
チッチッチッチッ…
秒針の音が鳴るタイプは苦手だけど不思議だ、
一秒たりとも狂わず時を刻み、
人はそれで生活を営んでいる。
昨日も、今日も、これからもずっと、
人は時計とともに日々を過ごして行く。
「時計の針」
まだ忙しいの?もう繁忙期は終わってるのに、
何か別の仕事が入ったの?
連絡はまだ?まだ出来ないの?
何度も思った。連絡は?連絡は?
早く会って話がしたい。
会えなかった分、いろんな話をしたい。
「きっとまだ忙しくて出来ないんだ。」と
自分に言い聞かせ、ひたすら電話を待った。
やっと連絡が来て、私達は再会した。
やっぱり、別の仕事に追われていた、という
ことだった。
連絡してきた彼は、「やっと(仕事が)
終わったー。」と、多忙から離れて気が抜けた
ような声で話した。
「私のことを、忙しいなか、ちゃんと考えて
くれてたんだ。」と、嬉しく思った。
あんなに、まだ?まだ?と思ったこと、
今までにあったかなあ。
相手の事情はよく分かっている。それでも
早く連絡してほしいという気持ちは
止められなかった。
早く会いたかった。
いずれ離れていく関係になるとも知らずに…。
「溢れる気持ち」
「Kiss Kiss」という曲を思い出した。
今はもう活動していないアーティストで、
とにかく私はこの人のファンだった。
優しいメロディーで、優しい歌い方。
全部英語の歌詞だったので、
覚えるのが大変だった記憶がある。
Kissのつく曲なんて山ほどあるけど、
あ、と思い出したのは、この曲。
きっと、ファンだった頃のいろいろな思い出が
あるからだろう。
久しぶりに、聴いてみようかな。
「Kiss」
1000年先も、その先も、
ずっと一緒にいたい。
恋愛している時は、
そんな出来るわけのない事を
本気で願ってしまう。
時間なんて関係無い、
ただ一緒にいたい。
それだけ。
私もあの頃は、「このままでいたいな…」
と思ったりしていた。
別れて家に帰ると、もう次に会える日のことを
考え、その日になると、「今日やっと会える」
と、何をしていても心ここにあらず、だった。
今はそういう事は無いのだけど、
その頃を思うと、懐かしい。
私にも、あんな時期があったなあ、と。
1000年先も、その先も。
それは、離れたくない、一緒にいたいという、
人の永遠の願いかもしれないと思った。
「1000年先も」