まにこ

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7/23/2024, 1:09:19 AM

占いでは相手の寿命を見ることができると言う。
しかしながらその結果を相手に伝えることは決して無い、とその占い師は言った。
先がはっきりと見える人生に何の意味があるのだろうか、終わりの時を知ってしまった人間はこれからどう生きていけばいいのだろうか。
先が分からないからこそ楽しいのだ。結末が見えないから頑張れることもあるのだとその人は言う。
だから私はタイムマシンには乗らない。
未来を知ってしまうことで、将来得られるであろう新鮮な喜びを失いたくないから。その時の深い悲しみに向き合いたくないから。
今に向き合い続けることで手一杯だとも言える。
心の中にあるタイムマシンには過去にも未来にもすぐに乗ってしまうけれども、実際にその目で見ることはしたくない。
過去は変えられない、必ず訪れる未来は知りたくない。
今を懸命に精一杯生きることだけ、考える。

7/22/2024, 12:18:51 AM

「私の欲しいものはあなたには決して出せない」
千と千尋の神隠しで主人公の千尋がカオナシに向かって言う印象的な台詞の一つだ。
案外この台詞は何に対しても当て嵌るのかもしれないと私は思う。本当に欲しいものを他から得られることなぞ多分無いのだと。何か物質的なものが手に入ったとてそこから自分が何を得られるのか。
恐らく何かを得ること自体はきっと難しいことではないのだ。その後自分がどう生きるのか、物事の本質はそこにあるような気がして私はならない。
当時映画を観た時の私は何も分かっていなかった。千尋には欲しいものがあるけど、何かは分からないがそれはカオナシには出せないのだと。きっと物質的なものでは無い、何となくそう感じていた。
今ならそれは豚になってしまった両親のことだったのだろうと推察することはできる。けれどももしそうだったとして、果たしてカオナシにそれは出すことはできないのか。恐ろしい話だが私は可能だと思っている。それは人間もまた地球上の物質に過ぎないからだ。
しかし本当の意味で千尋の欲しいもの、とはきっと言えないのだろうなとも思う。千尋の本当の欲しいものは千尋自身がこの物語をクリアし、自分の力で得なければ、それは永遠に叶わないのだ。
要は心の持ちようなのだと私は思う。人間の欲には際限がない。今ここにあるもの、これから得ていくものに対してどう向き合っていくか。
その答えをきっと一生賭けて探していくのだと思う。

7/21/2024, 6:12:48 AM

それは常に変化し続けてきた。時には何度も同じ轍を踏むことだってあった。
『姫林檎』は多分後にも先にもこの時だけのものだ。併せて『雪桜唄』も。
この時は所謂思春期真っ只中だった。自分にとっての可愛いもの、美しいもの、綺麗なもの、それをただ素直に、言い換えれば安直に使っていたのだと思う。今にもひび割れそうな心で必死に自分を飾ろうとしていた。
そしてそれは作者としての自分を体現したかった。その文字が綴り彩る意味をそのまま自分にも当て嵌めて見てもらいたかったのだ。
しかし歳を重ねる毎、作品を作る中で果たして名前があまりにも自己主張し過ぎるのはどうなのだろうか、という気持ちが自分の中で少しづつ顔を覗かせるようになってきた。その後しばらく創作活動から離れていた時期があり、新たに自分という存在を主張する時に、今度はシンプルなものが良いのではと思うようになった。
『まにこ』は「暇な子」と自分の本名を少しもじって作られたものだ。今度は作品を作るにあたり、そこまで主張せずに且つ自分を表現できていると思っている。
私の私だけの大切な名前だ。

7/20/2024, 6:15:01 AM

いつでも大好きなあなたがいて、あなたの先には私がいて。
嗚呼、お願い。私が目を閉じるまでずっとそばに居て。

7/18/2024, 11:47:52 PM

貴方のテノールボイスが、その瞬間だけは私のことを考えて私のためだけに時間を使って私の名前を呼んでくれたことの愛おしさたるや

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