どんな色がすき?
なんて問いかけから始まるあの歌を小さな頃聴いていたなぁ、なんて思い出す。
好きな色なんてよくわからなかったけど、テレビで見たピンクのヒーローがかっこよかったからピンクが好きだったような…多分。
小さな頃はそんな単純な理由で好きなものを決めていたし、好きな色だってコロコロ変わっていた。
それをいつからかアレコレ理由をつけるようになった。
この色が人気だから
この色が貴方には似合うよ
なんて言われて、本当にそれが好きかわからなくなっている。
でもきっと本当は小さい時のように単純でいいのかもしれない。
好きなものは好き
理由は後から考えれば良い。
あの人の好きな色だから
似合わなくてもいいんだ
人気じゃなくても好きな色だから
だって幼い頃きいたあの歌だって確か最後は
どんな色がすき?
全部!
欲張るのが正解なときだってあるのだ、きっと。
2人の最高な推したちへ。
私が貴方たちを知ったのはとある特撮ドラマでした。
一人は未知なる名前を持つ光の巨人のパートナーを演じた貴方、
一人は銭湯の次男で光も闇も内包する仮面の戦士を演じた貴方。
あなたたちが演じる役が大好きで、それがいつしか役だけではなくあなたたち自身が好きになりました。
実はファンクラブに入るくらい好きになったのは貴方たちだけです。
貴方がいたから私の世界は広がりました。
貴方がいたから友だちができました。
貴方がいたから行った場所がありました。
貴方がいたから食べたものがありました。
貴方がいたから買ったものがありました。
気分が落ち込んだときは貴方のことを思い出します。
貴方はとても自己肯定感高めで、いつも努力を怠らなくて、ありのままが素敵な人だから。
貴方を好きな自分を大好きにさせてくれる温かい人。
あなたがいたから、私は今日も楽しいです。
ありがとう、これからも応援させてください。
大好きな貴方が幸せな世界であれ!
あ、
気づいたときにはもう遅くて、それを受け入れるしか出来なかった。
そろりと窺うようにきみをみる。きみもまた沈黙を返してくる。
いつもは気にならないのに、なんとなく気まずくて視線を逸らしてしまう。
やっちゃったよなぁ……
どうしよう、心ばかりが焦ってしまう。
きみはまだ黙ったまま、こちらを見ている。
もしも未来を見る力があれば……!
もしくはタイムトラベルが出来れば、
そんなどうしようもない妄想が湧いてくるくらいには、パニックになっているようだ。
ほんの数刻前までは、きみとはまだ昨日と変わらない関係だったのに、ほんの少し他に気を取られたばかりに、きみとの関係は変わってしまった。
どうしよう、ほんと、
ぼくの焦りとは裏腹にきみは変わらない…
きみをすくわないといけないのはわかっているのに。
時間だけが過ぎていく。
タイムリミットまであとどれくらいだろう。
諦めるしかない、か……
ごめんね。
次はきっともっと上手くやるから。
きみのこと忘れずに前に進めるようにするから。
そう約束してぼくは、
現実逃避をやめて
手に取った無事な卵と床に落ちた無残なきみを見据えるのだ。
なんだかはっきりしない空だなぁ
アンタが空を見上げてぽつりと何気なく呟いたから、つられるように上を見る。
【思いついたらかきます。】
あじさいの花が咲いているよ
そういうことに気づくのはいつもきみの方だった。
自分はそんなきみの言葉を聞いてやっと季節の移ろいを感じるくらいには鈍感な自覚はあった。
「ね、あじさいの花ってどうして色違うか知ってる?」
それは流石にきいたことがあったから頷きを返す。
「たしか、土によるんだよな。アルカリと酸…?」
さすがに知ってたかぁ、
なんて、うろ覚えの知識にすら笑ってくれる。
じゃあ、あじさいの花言葉は?さすがにこれは知らないでしょ
【思いついたら地味に続けていきます!】
2024.6.15追記
「紫陽花の花言葉…」
「わからないんでしょー?教えてあげよっか?」
楽しげに言うきみの表情があまりにも訊いて訊いてって語るから思わずニヤける口元に手を当てて隠す。
「移り気、浮気、冷淡…は聞いたことある」
そのまま昔何かで知った知識を引っ張り出すと、そういう捻くれたの覚えてるのきみっぽいよね!と無邪気に笑われた。
悪気はないんだろうが、地味に傷つく。
「そういうのもあるけど、あじさいの花言葉はそれだけじゃないんだなー。知りたい?」
「後で調べるからいいよ」
ニヤける口元と思わず可愛いと思ってしまったことを誤魔化したくて、突き放すような言葉を吐いてしまう。
「じゃあ、いまから言う花言葉合ってるか調べてよ。私はきみに教えたい、きみは自分で調べたい。これならお互い嬉しいでしょ」