香水
人混みは嫌いだ
ツンとした匂いや甘ったるい鼻につく香水の匂いが入り混ざり吐きそうになる
俺は匂いなどに敏感らしく他の人には感じにくい匂いなどても頭痛や吐き気がして呼吸がしにくくなるのが本当に嫌だ
海へ
海、俺の住んでる所からは遠い場所だから、
実際見た事も行ったこともあまりない。
今日、久しぶりに海に来た
ツンとするような塩の匂い、引きずり込まれそうな程に大きい波、そして大きく鳴り渡る波の音。
俺は海に来ても入ったことは無い。
いつものように貝殻や綺麗な石、シーグラスなどを記念に拾って帰る君に似合いそうな綺麗なネックレスでも作ろうかな、
いろいろな貝殻や流木で何か作って部屋に飾るのもいいかもしれない。
俺は女だけど男みたいな物とか格好とかも大好きで、それでも君は「良いね」「似合うじゃん」「好きなことをするのは性別なんて気にしないでいいじゃん」
そんなことを言ってくれた。
それに俺は救われたんだ
君に、お返しをすると共にもっとたくさんあげたいななんて思ってる
今度一緒に海に行こうって誘ってみようかな…
夜の海
夜の海は吸い込まれそうだ
真っ暗で月明かりに照らされ、海の音だけが響いている
俺は海は好きでは無い
生き物は死んだら海に帰る、そう言うだろ
俺の親友は海にでるた、行ったっきり帰ってこない。それから数十年経った
もうここには帰ったこないだろう
まだ生きてるのかも知れないが俺は信じない
その日の夜
俺が家に帰るとあいつが居た
あいつは、今まで連絡もよこさなかった
帰ってきてるとしても何故俺の家に、あいつは俺の家なんて、知らないはず、なのに…
「…おい、なんて顔してんだよ、まるで化物を見るような顔だな」
そして困ったかのように眉を下げて
「ただいま。長いこと待たせたなこんな変な姿で会うことになるとは思ってなかったよ」
震えが止まらない泣きそうになる、
こいつはボロボロで、おかしい、何か違うそう思うのに嬉しいんだ…
これから、またあいつと過ごせる。
そうおもったんだ。
でも
あいつは次の日になるとまた、どこかにいなくなっていた
そして俺は家ではなく昨日の砂浜で倒れていた
自転車に乗って
風の中を突っ切る爽快感が心地よい
自転車でどこかも知らない土地を気が済むまで走り続ける
自分がどこに行きたいかも分からないただ、自転車に乗って意味も無く走って行く
病室
貴方はこの病室で息を引き取った
貴方は死ぬ前に俺にキスをした
誰にも見られず俺以外誰も知らない最後の
言葉、それは酷いものだった
最後の最後に俺の心を抉ってきた