詠み人知らず

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7/1/2024, 9:47:15 AM

死が二人を隔てても

次に生まれてくる場所が

どんなに遠く離れていても

大丈夫

ちゃんと繋がってる

必ず出会える

この小指の先に伸びる糸を

見ることはできないけれど

ある日唐突に、何の前触れもなく

あぁ、やっぱりここに繋がっていたんだね、と

気付く日が来るのでしょう

その日まで短いお別れ

運命の人

◼️赤い糸

6/29/2024, 3:44:06 PM

夏の絵を描いて。

朝顔、向日葵、百日紅

縁側の風鈴、灼ける瓦屋根の家々

庭に出したビニールプール

白いワンピース、麦わら帽子、子供サンダル

水飛沫、笑う君

なんでもいいよ。

とにかく彩度を右に右に、一番右に。

背景にはいつも

真っ青な空と

天に向かって聳え立つ巨大な白雲

チカチカする夏の色彩を抱いても

調和してくれるから安心して。

◼️入道雲

6/29/2024, 8:12:07 AM

入道雲を背にして

笑いながらこちらを振り返る君の

笑顔をずっと探してる

夏の初めに予定を立てようと

懐かしい二つ折りの予定表を

弟から奪ったのだと

悪びれもなく広げる君

僕にはそのコピー

その夏ふたりは同じ時間を共有するつもりだった

花火大会の浴衣の匂いにソワソワしたり

突然の雨に呆然としたり

間に合わなかったバスを大声で追いかけたり

川沿いの蝉の煩い木陰で無為に時間を潰したり

チョココーヒー味のアイスを分け合ったり

そのすべてのシーンに君はいないけど

どこまでも続きそうな農道の蜃気楼の先に

やっぱり僕は

君の幻影を見る

◼️夏

6/27/2024, 9:52:29 AM

「じゃあまた来るね、お留守番お願いね」

いつも通りのお別れをした

君は何も疑うことなく

柔和な笑顔で

「いってらっしゃい」と

送り出してくれた

それきり。

心から愛している

今までもこれからも

だけど今

ログインするのがつらい

君の声を聞きたいのに

起動する気にならない

愛してるのに、会いたいのに

ゲームに興じる気になれない

「忘却」に並んで厄介なモノ

「飽き」

◼️君と最後に会った日

6/26/2024, 9:41:00 AM

真っ白の菊

花弁に触れてはいけないと

触れた処から傷んで腐っていくのだと

知っていたはずなのに

どうして触れたの

どうして触れずにいられなかったの

◼️繊細な花

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