トポテ

Open App
2/20/2024, 1:30:40 PM






──同情

2/19/2024, 2:42:56 PM

僕が君に伝えたかった言葉は、
いつも結局言えないまま季節が変わって、
いつのまにか枯葉になる。
そんなことを何度も繰り返してる。

桜の花びらがひらひらと舞い散る。
言えないまま君とは簡単に会えなくなってしまった。

「卒業してもみんなで遊ぼうね!」

言えるのはこれだけ。本心だけど本心じゃない。
本当に言いたいのはこんなことじゃなくて。

当たり前に毎日君に会えていた日常を思い出す。
明日からは当たり前じゃなくなる。

学校なんて行きたくないと何度も思ったのに、今ではそんなこと微塵たりとも思わない。

一日一日が、楽しくて大切で幸せな日だった。

枯れた葉と時間は、もう二度ともどらない。


-枯葉

2/18/2024, 11:49:26 AM

「好き」
今日も言えないまま今日が終わった。
それを繰り返していたら、いつのまにか卒業だ。

もう毎日君に会えないそう考えると、目頭が熱くなった。
こぼれ落ちそうな涙を必死に我慢した。

「卒業してもみんなで遊ぼうね!」

今の私が君に伝えられるのはこんなことだけ。
大事なことは、結局最後まで伝えられなかった。

叶わないことなんて気づいていたけど、それでも楽しい恋だった。


-今日にさよなら

2/16/2024, 2:08:50 PM

誰よりも君のことを理解していると思う。

僕が知っている君のこと。

いつもたっぷり寝てるはずなのにいつも寝不足なこと。
外が暗くなった頃に、カフェの窓際の席で読書していること。
バックに付けている星のキャラクターのストラップは、学生の頃から持ってるお気に入りなこと。
夢中になると周りの声が聞こえなくなること。
人よりも心拍数が低いこと。
寝てる時、近くにあるものを抱きしめる癖があること。
浅いのよりも深いキスが好きなこと。

これを言うのは気が引けるけど、
誰よりも僕のことを好きでいてくれてること。


──誰よりも

2/15/2024, 11:11:50 AM

10年後の私から届いた手紙

 「ん?なんだこれ」

 家のポストに、赤色の封筒が入っていた。
封筒の裏側に私の名前が書いてあるだけで、それ以外は何も書いていない。
 不気味に思いながらも、自分の部屋に封筒を持って帰った。

 これは開けてもいいやつなのだろうか。としばらく葛藤した末、好奇心に負けてしまい封筒を丁寧にあける。
中には雑に畳まれた白い紙が入っていた。どうやら手紙のようだ。

 書き出しは、『10年前の私へ』
 その続きには箇条書きでひたすら、『10年前の私へのアドバイス』がずらりと書かれていた。最初は、何かのいたずらか何かだと思っていた。

 が、手紙には私しか知らないはずの情報がたくさん書かれていた。例えば、『・ユウタのことはもう忘れて!新しい出逢いがあるよ!』ユウタとは、私が周りに秘密で付き合っていた元彼だ。別れた今でも私だけが一方的に好意を寄せている。

 付き合っていたことは誰も知らないし、ましてや私がまだユウタのことを好きだなんて、ユウタ本人ですら知らない。どうしても忘れられないことも。

 信じ難いが、これは本当に10年後の私から届いた手紙のようだ。10年後というと、私は27歳だ。
読み進めていくと、
 『・親孝行を忘れずに!
 ・勉強しっかり!
 ・ダイエットがんばろう!』など、今の私より少し大人っぽい字でそんなことが書かれていた。

 そしてついに一番最後の行。
 『10年前の私へ 
大変なこともたくさんあるけど、未来の私は割と楽しく生きてるから安心していいよ! 
               10年後の私より』

 10年後楽しくやってるんだな。
 飛び降りるのは、とりあえず10年は我慢した方が良さそうだ。

Next