同情
やなことば
でも なんでか嫌いじゃない
海に映る鏡像の月みたく
揺れて 姿が見えないからかな
何重にも想いが重なって
分厚いどこかの壁みたいだけど
私が疲れて立てない時に
いつも 寄りかかれるからかな
いつもありがとうね
枯葉
ずっと落ちていればいいのに
落ち切ってしまえば もう踏まれるだけ
ずっと赤面していればいいのに
恋に落ち切ったら もう枯れるだけ
無常なのかもしれないね
無心なのかもしれないね
枯れ木を見ても なんとも思わないのに
枯葉を見ると どこかそう思っちゃう
今日にさよなら
苦しい今日も
楽しい今日も
独りの今日も
大団の今日も
明日の前には全部が無意味で
だって今日と明日は違うから
全部無意味にしてあげて
全部全部壊してあげて
それくらい僕は今が普通で
明日にどうしようもなく羨望しているのだから
お気に入り
私はよく頻繁に気分が変わっちゃうの
ひとつの事にうじうじしてらんないって言うか
それがいいでしょ、気楽でしょ
だから、お気に入りのものも頻繁に変わっちゃうの
それは例えば、食べ物だったり
それは例えば、趣味だったり
それは例えば、人間だったり
それは例えば、生き方だったり
私は盛大に最高に生きやすいよ!
私の他に人生が生きやすい人なんていないよ!
私はよく他人を見ているから知ってるよ!
自分しか見てない人と訳が違うもの!
今日だって、お気に入りのまま生きていくの
そして、死ぬ事がお気に入りになったら死んじゃうの
それって素敵な事じゃない?
人を傷つけることをお気に入りとする人よりはっ
うん、こんな私、お気にじゃないね。
やーめた。あー、気にならない世界にいきたい
誰よりも
僕は君の名前を知っている
君の好きな食べ物を知っている
君の嫌いな食べ物を知っている
君の得意な教科を知っている
君の苦手な教科を知っている
君の密かな楽しみを共有させてもらっている
君の密かな苦しみを共有させてもらっている
君の好きなタイプを知っている
君の嫌いなタイプを知っている
君の誕生日を知っている
君の亡くなった日を知っている
君の僕に見せた感情を知っている
君の僕に見せたくない感情を知っている
君の名前を口に出す心地良さを知っている
君の名前を口に出すとはにかむことを知っている
僕は誰よりもずっと
君の名前を