Nijiame

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1/24/2024, 2:07:29 PM

逆光


鴉は光を浴びた

井の中の蛙が大海を知らぬように

田舎の鴉は 朝日を浴びた



彼女は光を浴びた

暗闇に紛れた暮らしの先に

無知な彼女は 脚光を浴びた



そのノートには 彼女らの闇が詰まっていた

虹色の感情がどろどろに積み重ねられて

心をそのまま描いたように 気味が悪くなっていた

黒くシャーペンで彩られた白紙の絵画には

黒鉛の瞬きがあった



今日も彼女は いつも独り

独りで知らないステージへ行く

ステージを降りた僕は

独り目を瞑る



彼女が眩しかったのか

僕が僕を見たくなかったのか

あの場所がまだ光り輝いているのかは

逆光のみが教える

1/21/2024, 6:07:37 PM

特別な夜


今日、中秋の名月なんだって

……え?いやいや、あの中秋の名月だよ!?

普通の満月とは違うんだよ?

かの夏目漱石でさえ、こんな特別な夜に

「月が綺麗ですね」

なんてキザに言えないって!

「月きれいすぎない?」

くらいフランクになっちゃうって!

あーもーごめん!通話切らないでーー……



……んー、そうだよ

君と見たいからかけたんだよ、悪い?


…………


……分かってるって

話しかけただけだもん

冗談だって



え、ほんとに本気にしちゃったの?



……なわけないじゃんー!


これからの未来を歩く私が、


……君と月見るわけないじゃん……


…………ごめんね


……うん、楽しんでくる!

だから、……おやすみなさい








すきだよ。
あは、冗談

1/19/2024, 5:45:00 PM

君に会いたくて



































なんてね

1/16/2024, 4:46:57 PM

美しい


まどろみの中見た景色が美しかった

色とりどりではない あの風景が



かっこいいでもない、かわいいでもない

ただ美しいあの風景に、映える人は多くなかった



僕には届かない舞台なのに

無性に足が前に出る



ステージの上だと足が震えるのに

無償の愛を届けたくなる



色褪せたフィルムには、憧れの中には

美しい以外に必要ないのだ



美しさに、憧れ以外の感情を、持っては行けなかった

1/14/2024, 3:51:44 PM

どうして


白い壁紙の空間で

そんな言葉が響いたのです

丸く反響する声は

あなたへなのか わたしへなのか


淡い光の瞬間に

そんな気持ちが揺らいだのです

想石を投げ入れた海に

あなたもわたしも ちっぽけで



1mmの言葉を考えても

きっと答えは出ないのに

広大な未来を見るほどに

広大な過去を見るほどに

どちらに世界を見たとしても

私に選択権は無いのに

なのにどうして、あなたは私に優しくするの

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